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人が不幸な境遇から脱した時、相反する心情 芥川龍之介『鼻』 ★書物・雑誌

人が不幸な境遇から脱した時、相反する心情 芥川龍之介『鼻』

★芥川龍之介 短編小説シリーズ   ・題名    『鼻』 ・新潮社   新潮文庫   ・発行    昭和43年7月 ・発表    大正 5年1月 ・原作    今昔物語及び、宇治拾遺物語   登場人物 ◆禅智内供 宮中にて仏門に仕える僧の役職。名前ではない。小説に登場する僧は、鼻…
トカゲの尻尾切り 松本清張『ある小官僚の抹殺』 ★書物・雑誌

トカゲの尻尾切り 松本清張『ある小官僚の抹殺』

★松本清張 短編小説シリーズ   ・題名       『ある小官僚の抹殺』 ・新潮社       新潮文庫   ・昭和40年     7月発行    『駅路』内   登場人物 ◆唐津淳平 今回の砂糖汚職事件で、鍵を握る人物。唐津は関西出張後、帰京する予定だった。 しかし何故が出張…
サラリーマンの悲哀 松本清張『寒流』 ★書物・雑誌

サラリーマンの悲哀 松本清張『寒流』

★松本清張シリーズ 短編小説編   ・題名        『寒流』 ・新潮社       新潮文庫 【黒い画集】内  ・発行        昭和46年10月 ・発表        昭和34年 9月 週刊朝日9月6日号~11月29日号   登場人物 ◆沖野一郎 B銀行R支店に新しく…
芥川龍之介の世界観 『河童』 ★書物・雑誌

芥川龍之介の世界観 『河童』

★芥川龍之介の世界観 自殺間際の作品   ・題名        『河童』 ・副題        「どうか Kappa と発音して下さい。」 ・新潮社        新潮文庫   ・昭和43年      12月発行  ・発表         昭和2年3月  『改造』  ※1927年 &nbs…
死亡推定時刻の偽装 松本清張『留守宅の事件』 ★書物・雑誌

死亡推定時刻の偽装 松本清張『留守宅の事件』

★松本清張 短編小説シリーズ   ・題名      『留守宅の事件』 ・文藝春秋     文春文庫   ・発行       昭和51年 4月 ・昭和46年    5月  【小説現代】掲載   登場人物 ◆栗山敏夫 34歳で車のセールスマン。東北に出発後、自宅に戻るが妻宗子は不在。…
少年の淡い恋心 松本清張『天城越え』 ★書物・雑誌

少年の淡い恋心 松本清張『天城越え』

★松本清張小説シリーズ   ・題名        『天城越え』 ・新潮社        新潮文庫   ・昭和46年      10月発行 「黒い画集」内 ・昭和34年      11月   「サンデー毎日特別号」   登場人物 ◆少年 下田に住む、16歳の鍛冶屋の三男坊。稼業・実…
旧暦の元旦、神事に纏わる完璧なアリバイ 松本清張『時間の習俗』 ★書物・雑誌

旧暦の元旦、神事に纏わる完璧なアリバイ 松本清張『時間の習俗』

★松本清張 小説シリーズ   ・題名     『時間の習俗』  ・新潮社    新潮文庫   昭和47年12月発行 ・昭和36年 5月 ~ 昭和37年11月号 【旅】掲載   登場人物   ◆三原紀一 警視庁捜査一課の警部補。相模湖湖畔で起きた殺人事件を担当する。 捜査…
お佐代さんの望みは 森鴎外『安井夫人』 ★書物・雑誌

お佐代さんの望みは 森鴎外『安井夫人』

★森鴎外 短編小説   ・題名        『安井夫人』 ・筑摩書房      ちくま日本文学全集 ・発行        1992年 2月 ・大正3年3月    発表(1914年) 登場人物 ◆仲平 江戸時代の日向国宮崎郡清武村の士族、滄洲翁の次男。 背が低く、幼少の頃の疱瘡が原因で、隻…
日常の関連から、一切の線が切断された時間 松本清張『分離の時間』 ★書物・雑誌

日常の関連から、一切の線が切断された時間 松本清張『分離の時間』

★松本清張 小説シリーズ   ・題名     『分離の時間』 ・新潮社     新潮文庫   ・昭和49年   6月発行   登場人物   ◆土井俊六 広告代理店に勤めるサラリーマン。 偶然乗り合わせたタクシーの運転手から、殺害された八木沢代議士の話を聞き、独自に調査を…
要らない自慢をして、回り道をした話 芥川龍之介『犬と笛』 ★書物・雑誌

要らない自慢をして、回り道をした話 芥川龍之介『犬と笛』

★芥川龍之介 短編小説   ・題名      『犬と笛』 ・原作       芥川龍之介 ・新潮社      新潮文庫 ・昭和43年    11月発行 ・大正 8年    1月発表(1921年)【赤い鳥】   登場人物 ◆髪長彦 葛城山の麓に住む、若い木樵。 顔形が女性の様に優し…
現代の官僚社会でも通じる話 松本清張『歪んだ複写』 ★書物・雑誌

現代の官僚社会でも通じる話 松本清張『歪んだ複写』

★松本清張   長編小説シリーズ   ・題名       『歪んだ描写』 ・新潮社       新潮文庫  ・発行        昭和41年 6月 ・昭和34年6月 ~ 昭和35年12月 『小説新潮』にて掲載   登場人物   ◆田原典太 新聞社社会部に勤める20代半ば…
老いてゆく男の哀しい見栄 松本清張『薄化粧の男』 ★書物・雑誌

老いてゆく男の哀しい見栄 松本清張『薄化粧の男』

★松本清張シリーズ 短編小説   ・題名 『薄化粧の男』 ・中央公論新社 中央文庫 【影の車】内  ・昭和48年 7月発行   登場人物   ◆草村卓三 小田ゴム株式会社勤務する、庶務課長。年齢は54才。 練馬区の自宅にて、妻淳子と二人で住む。二人の間に、子はいない。 …
単純な手形詐欺と思われたが、背後に潜む複雑な関係 松本清張『眼の壁』 ★書物・雑誌

単純な手形詐欺と思われたが、背後に潜む複雑な関係 松本清張『眼の壁』

★松本清張 長編小説シリーズ   ・題名      『眼の壁』 ・新潮社      新潮文庫   ・昭和46年    3月発行   登場人物   ◆萩崎竜雄 昭和電業製作所、経理課勤務の次長。上司の関野課長が手形詐欺に遭い、自殺。 その無念を晴らすべく独自で調査を始める…
市長は何故、見知らぬ温泉地に向かったのか 松本清張『市長死す』 ★書物・雑誌

市長は何故、見知らぬ温泉地に向かったのか 松本清張『市長死す』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名  『市長死す』 ・双葉社 双葉文庫 【顔】内 ・日本推理作家協会賞 9 ・平成7年 5月発行   登場人物   ◆田川与太郎 九州の或る県、人口10万ほどの市の市長。65歳、元陸軍中将と云う異色の経歴の持ち主。 2年前に当選の、…