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金の有無で、判決が変わるのか 松本清張『霧の旗』 ★書物・雑誌

金の有無で、判決が変わるのか 松本清張『霧の旗』

★松本清張 長編小説シリーズ   ・題名      『霧の旗』 ・新潮社      新潮文庫  ・昭和47年    1月発行 ・昭和34年    7月~昭和35年  3月『婦人公論』にて連載   登場人物   ◆柳田桐子 強盗殺人の罪で逮捕された兄(柳田正夫)の妹。兄の…
たった一つの歌で計画が綻んだ話 松本清張『捜査圏外の条件』 ★書物・雑誌

たった一つの歌で計画が綻んだ話 松本清張『捜査圏外の条件』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名       『捜査圏外の条件』 ・新潮社       新潮文庫 【駅路】傑作短編集(六)  ・昭和40年     7月発行 ・昭和32年     8月【別冊文芸春秋】掲載   登場人物   ◆黒井忠夫 一流銀行に勤める31歳。戦…
幼い子供の殺意 松本清張『潜在光景』 ★書物・雑誌

幼い子供の殺意 松本清張『潜在光景』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名    『潜在光景』 ・新潮社    新潮文庫 【共犯者】短編小説収録  ・発行     昭和55年 5月 ・発表     昭和36年 婦人公論4月号    登場人物   ◆浜島 しがない会社勤めの36歳のサラリーマン。結婚して妻…
臆病な自尊心と、尊大な羞恥心の成れの果て 中島敦『山月記』 ★書物・雑誌

臆病な自尊心と、尊大な羞恥心の成れの果て 中島敦『山月記』

今回は学生時代、読んだ作品を取り挙げて見たい。   ・題名       『山月記』 ・原作        中島敦 ・新潮社       新潮文庫 ・昭和44年     9月発行 ・昭和17年     2月発表 登場人物 ◆李徴 若くにして科挙に合格。才気溢れる青年であったが、自分の自尊心が…
四国と福岡で起きた事件を結び付けたもの 松本清張『渡された場面』 ★書物・雑誌

四国と福岡で起きた事件を結び付けたもの 松本清張『渡された場面』

★松本清張作品シリーズ   ・題名     『渡された場面』 ・新潮社     新潮文庫   ・昭和56年   1月発行 ・昭和51年   11月発表   登場人物   ◆下坂一夫 :唐津市在住の作家志望の文学青年。地元同人誌に暫し投稿する。 ◆真野信子 :佐賀県坊城町…
己の顔でチャンスを掴み、己の顔で破滅を招いた男 松本清張『顔』 ★書物・雑誌

己の顔でチャンスを掴み、己の顔で破滅を招いた男 松本清張『顔』

★松本清張 短編小説シリーズ   ・題名 『顔』     ・新潮社 新潮文庫 【張込み】傑作短編集(五)  ・昭和40年12月発行   登場人物   ◆井野良吉 小さな劇団の無名な役者。或る時劇団員の一員として、映画界巨匠の作品に出演。 独特の風貌で監督に興味を持たれ、…
不要な事を書き、墓穴を掘った女 松本清張『地方紙を買う女』 ★書物・雑誌

不要な事を書き、墓穴を掘った女 松本清張『地方紙を買う女』

★松本清張シリーズ 短編小説編   ・題名         『地方紙を買う女』 ・新潮社         新潮文庫  ・傑作短編小説     【張込み】内にて  ・昭和40年12月発行   登場人物   ◆潮田芳子 芳子は、バーに勤める女給だった。芳子は東京から約2時間…
大人のエゴが交錯、子供が犠牲になった話 松本清張『鬼畜』 ★書物・雑誌

大人のエゴが交錯、子供が犠牲になった話 松本清張『鬼畜』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名   『鬼畜』 ・新潮社   新潮文庫 【張込み】傑作短編集(五)  ・昭和40年12月発行   登場人物   ◆竹中宗吉 印刷工の渡り職人。27歳で当時一緒に働いていた、お梅と結婚。32歳で独立。自分の店を持つ。 独立後、商売が…
裁判制度「一時不再理」を利用した話 松本清張『一年半待て』 ★書物・雑誌

裁判制度「一時不再理」を利用した話 松本清張『一年半待て』

★松本清張シリーズ 短編小説   ・題名      『一年半待て』 ・新潮社      新潮文庫  傑作短編小説 【張込み】内  ・昭和40年    12月発行   登場人物   ◆須村さと子 夫殺しの罪で裁判の末、服役する女性。 さと子の夫は同じ会社に勤めていたが、梲…
時代に翻弄され、止むを得ず犯罪を犯した話 松本清張『ゼロの焦点』 ★書物・雑誌

時代に翻弄され、止むを得ず犯罪を犯した話 松本清張『ゼロの焦点』

★松本清張長編小説シリーズ   ・題名     『ゼロの焦点』 ・原作      松本清張 ・新潮社     新潮文庫  ・昭和46年   2月発行   登場人物   ◆鵜原憲一 広告代理店に勤め、現在金沢支店に所属。板根禎子との結婚を機に東京本社に戻る予定。最後に残務…
自分が背負った宿命故、道を踏み外してしまう話 松本清張『砂の器』 ★書物・雑誌

自分が背負った宿命故、道を踏み外してしまう話 松本清張『砂の器』

 今回は、松本清張の名作の一つに数えられる作品を紹介したい。   ・題名         『砂の器』 ・【砂の器 上・下】   松本清張原作 ・(新潮社 新潮文庫   上・下  昭和48年3月発行)   登場人物   ◆今西栄太郎 警視庁捜査一課に勤めるベテラン刑事。年…
巧妙に絡めとられる役人 松本清張作『弱味』 ★書物・雑誌

巧妙に絡めとられる役人 松本清張作『弱味』

世間を暫し騒がす役人の汚職、公共事業の官製談合など。 理由は様々であろうが、今回或る出来事を切っ掛けに、地獄に落ちていく役人の姿を描いた作品を述べたい。   ・題名         『弱味』 ・新潮社        新潮文庫 ・或る「小倉日記」伝  傑作短編集(一)  ・昭和40年6月発行…
偉業を達成したが、仲間に潰された話 松本清張『文字のない登攀』 ★書物・雑誌

偉業を達成したが、仲間に潰された話 松本清張『文字のない登攀』

★松本清張 短編小説シリーズ   ・題名 『文字のない登攀』 ・昭和35年  11月発表  ・新潮社    新潮文庫 【憎悪の依頼】内  ・昭和57年  9月発行   登場人物   ◆高坂憲造 日本を代表する山岳界の重鎮。ある日、前人未踏であったR岳V壁を初登攀する。 …
学界の権威主義、嫉妬深さを皮肉った話 松本清張作『石の骨』 ★書物・雑誌

学界の権威主義、嫉妬深さを皮肉った話 松本清張作『石の骨』

今回紹介するのは、松本清張作『石の骨』。 清張自身、市井の社会派小説家と云われただけあり、何か学界の権威主義・嫉妬を皮肉った作品。   以前清張作品『カルネアデスの舟板』を紹介したが、あれも学界を上手く立ち回わろうとする大学教授の話。 今回の作品も同じ学界の話であり、何か通ずるものがあるか…
得体の知れない物を見た時、人間の驚きと戸惑い。カフカ『変身』 ★書物・雑誌

得体の知れない物を見た時、人間の驚きと戸惑い。カフカ『変身』

今回は洋書の名作を取り上げてみた。或る日突然自分が変身を遂げ、結果として周囲の者から差別と偏見の目でみられた時、あなたはどう感じるであろうか?   ・題名   『変身』  ・作者   フランツ=カフカ ・国    ドイツ ・執筆   1912年11月 ・発表   1915年 ・訳者   高…