★書物・雑誌 20 12月 2023 死者の尊厳を考えさせられた作品 『死体は語る』著者:上野正彦 今回紹介する作品は、『死体は語る』です。 実は今回のブログは、前回のブログより先に発表するつもでしたが、前回の話題がニュースとなり、急遽上げた形となりました。 本来は、此方が先に上げるつもりでした。 何故、逆になったのか。それは余りにも前回の話題が私にとり、腹立だしかった為です。 では… 続きを読む
★書物・雑誌 12 7月 2023 東京郊外、宅地造成のブームに潜む闇 松本清張『新開地の事件』 ★松本清張 短編小説シリーズ ・題名 『新開地の事件』 ・文藝春秋 文春文庫 「証明」内、『新開地の事件』 ・発行 昭和51年 4月25日 ・発表 昭和44年 2月 オール読物 登場人物 ♦長野直治 東京郊外、先代から… 続きを読む
★書物・雑誌 27 1月 2022 古代史の謎解きと思いきや、最後は 松本清張『東経139度線』 ★松本清張 短編小説シリーズ 今回は、『東経139度線』を紹介します。 松本清張と言えば、古代史の研究で有名。 その古代史に係わる作品ですが、最後は古代史とはあまり関係なく、意外な方向に。 ・題名 『東経139度線』 ・新潮社 新潮文庫 『巨人の磯』内 ・発行… 続きを読む
★書物・雑誌 8 10月 2021 一体、誰が真実を述べているのか 松本清張『証言の森』 ★松本清張 短編小説シリーズ ・題名 『証言の森』 ・文藝春秋 文春文庫 ・発行 昭和52(1976)年 2月25日 ・発表 昭和42(1966)年 8月『オール読物』 登場人物 ◆青座村次 綿糸関連の会社に勤める、31才の男。殺… 続きを読む
★書物・雑誌 24 9月 2021 幼少の頃の記憶 松本清張『火の記憶』 ★松本清張 短編小説シリーズ ・題名 『火の記憶』 ・新潮社 新潮文庫 或る「小倉日記」伝 傑作短編集(一) ・発行 昭和40年 6月30日 ・発表 昭和32年 3月 「三田文学」内、『記憶』として発表 登場人物 ◆高村泰雄 本州の果、B市に生まれ… 続きを読む
★書物・雑誌 4 9月 2021 未完成故の面白さと、後の内容の空想 芥川龍之介『邪宗門』 ★芥川龍之介 短編小説シリーズ 今回紹介する小説は、芥川龍之介『邪宗門』です。 ご存じの方は既にお分かりでしょうが、この作品は龍之介が手掛けた作品中でも、未完成で終わっています。 未完成故、最後はもし龍之介が其の後を描くのであれば、この様に描かれていたのではなかろうかとの推測を交え、私なりに意見を述… 続きを読む
★書物・雑誌 9 7月 2021 魑魅魍魎とした人間関係 芥川龍之介『偸盗』 ★芥川龍之介 小説シリーズ ・題名 『偸盗』 ・新潮社 新潮文庫 『地獄変・偸盗』内 ・発行 昭和43年11月 ・発表 大正6年4月・7月 『中央公論』 ・参考 『今昔物語』巻29 第3 登場人物 ◆太… 続きを読む
★書物・雑誌 14 5月 2021 親族故の僻み、嫉妬、そして遺恨 松本清張『田舎医師』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『田舎医師』 松本清張短編小説全集 【影の車】内 ・中央公論新社 中公文庫 ・1973年 10月発行 ・発表 昭和36年6月「婦人公論」 登場人物 ◆杉山良吉 東京在住。七年前亡く… 続きを読む
★書物・雑誌 27 4月 2021 人生を達観した生き方? 『徒然草』上巻 93段 ★今回は、「徒然草」の人生の悟りともいうべき段を紹介します。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第九十三 引用 ・出だし 「牛を売る人あり。買う人、明日その価をやりて、」 ◆原文 「牛を売る者あり。買ふ人、明日その値をやりて、牛を取らんといふ。夜の… 続きを読む
★書物・雑誌 26 3月 2021 大国に囲まれた、小国故の悲哀 松本清張『柳生一族』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『柳生一族』 松本清張短編小説全集 04【殺意】内 ・光文社 光文社文庫 ・2008年 12月発行 ・発表 昭和30年10月『小説新潮』 登場人物 ◆柳生宗厳 大和… 続きを読む
★書物・雑誌 5 3月 2021 白い霧の中で、ドス黒い陰謀が蠢く 松本清張『白い闇』 ★松本清張 短編小説シリーズ ・題名 『白い闇』 松本清張短編小説全集04【殺意】内 ・光文社 光文社文庫 ・2008年 12月発行 ・昭和32年 8月発表 『小説新潮』 登場人物 ◆高瀬精一 石炭商を営む。仕事柄、北海道・東北などに… 続きを読む
★書物・雑誌 18 1月 2021 後があると思えば、油断が生じる 『徒然草』上巻 92段 ★今回は、「徒然草」の人生に於ける戒めとなる段を紹介します。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第九十二 引用 ・出だし 或る人、弓射る事を習うに、 ◆原文 或人、弓射る事を習ふに、諸矢をたばさみて的に向ふ。師の曰く、「初心の人、二つ矢をもつこと… 続きを読む
★書物・雑誌 13 1月 2021 哀しい男のプライド 松本清張『殺意』 ★松本清張 短編小説シリーズ ・題名 『殺意』 ・双葉社 光文社文庫 松本清張短編全集 04 ・発行 2008年12月 ・発表 小説新潮 1956年4月号 登場人物 ◆古瀬嘉一 東京地検… 続きを読む
★書物・雑誌 26 12月 2020 物事には何にでも、案内人が欲しいものだ 『徒然草』上巻 第52段 最近、吉田兼好の「徒然草」を初めて紹介しました。今回から、シリーズ化してみたいと思います。 今回は紹介する作品は、前回も少し触れましたが、古典の授業で必ず取り上げられる作品。『仁和寺の法師』です。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第52段 引用 ・出だし … 続きを読む
★書物・雑誌 16 12月 2020 幽玄の中の、一瞬の興ざめ 『徒然草』上巻 第11段 今回は珍しく、古典を取り上げます。 取り上げる古典とは、昔中・高校時代に必ず学んだと思われる吉田兼好の『徒然草』の一部です。 あまり難しいものでなく、皆様にも親しんでもらえる内容を紹介したいと思います。 そう云えば、ブログを立ち上げた時、兼好法師の徒然草の序の段を引用しましたが、まだ一… 続きを読む