★書物・雑誌 18 1月 2021 後があると思えば、油断が生じる 『徒然草』上巻 92段 今回は、全ての戒めとなる段を紹介します。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第九十二 引用 ・出だし 或る人、弓射る事を習うに、 ◆原文 或人、弓射る事を習ふに、諸矢をたばさみて的に向ふ。師の曰く、「初心の人、二つ矢をもつことなかれ。後の矢をたの… 続きを読む
★書物・雑誌 13 1月 2021 哀しい男のプライド 松本清張『殺意』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『殺意』 ・双葉社 光文社文庫 松本清張短編全集 04 ・発行 2008年12月 発行 ・発表 小説新潮 1956年4月号 登場人物 ◆古瀬嘉一 東京… 続きを読む
★書物・雑誌 26 12月 2020 物事には何にでも、案内人が欲しいものだ 『徒然草』上巻 第52段 最近、吉田兼好の「徒然草」を初めて紹介しました。今回から、シリーズ化してみたいと思います。 今回は紹介する作品は、前回も少し触れましたが、古典の授業で必ず取り上げられる作品。『仁和寺の法師』です。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第52段 引用 ・出だし … 続きを読む
★書物・雑誌 16 12月 2020 幽玄の中の、一瞬の興ざめ 『徒然草』上巻 第11段 今回は珍しく、古典を取り上げてみます。取り上げる古典とは、昔中・高校時代に必ず学んだと思われる吉田兼好の『徒然草』の一部です。 あまり難しいものでなく、皆様にも親しんでもらえる内容を紹介したいと思います。 そう云えばブログを立ち上げた時、兼好法師の徒然草の序の段を引用しましたが、まだ一度も取り上げて… 続きを読む
★書物・雑誌 11 12月 2020 芸術至上主義の極み 芥川龍之介『地獄変』 今回は芥川龍之介の代表作の一つである、『地獄変』を取り上げます。 代表作であるが、何故今迄紹介しなかったのか。それは作品を読んだ後、私としてはあまり善い感想を持たない作品の為。 どうしてあまりよい感想を持たないかと云えば、作品をしる人であれば読んだ後、何か後味の悪いモノが残るからと云えば的確かもしれ… 続きを読む
★書物・雑誌 6 12月 2020 人を騙そうとした嘘が、誠となった話 芥川龍之介『竜』 ★芥川龍之介短編小説シリーズ ・題名 『竜』 ・新潮社 新潮文庫 『地獄変・偸盗』内 ・昭和 43年11月発行 ・発表 大正8年5月 『中央公論』 登場人物 ◆宇治の大納言隆国 源隆国。平安時代中期の官僚。文学… 続きを読む
★書物・雑誌 25 11月 2020 甲斐性の無い男の嫉妬 松本清張『喪失』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『喪失』 ・双葉社 双葉文庫 ・発行 1995年5月 発行 【「顔」内】 ・発表 新潮 1957年3月 登場人物 ◆田代二郎 28才の妻子持ちの男性。運… 続きを読む
★書物・雑誌 13 11月 2020 さり気ない一言が、犯人の心を揺さぶった話 松本清張『反射』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『反射』 ・双葉社 双葉文庫 ・発行 1995年5月 発行 【「顔」内】 ・発表 角川文庫 1956年8月 登場人物 ◆霜井正雄 梲の上がらない、しがないサラ… 続きを読む
★書物・雑誌 1 11月 2020 人間の心の中の投影? 松本清張『内なる線影』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『内なる線影』 ・新潮社 新潮文庫 ・昭和 昭和51年 5月 発行 【「巨人の磯」内】 ・発表 小説新潮(1971年 9月号) 登場人物 ◆枝村 東京の付属大学病院精神科医局に… 続きを読む
★書物・雑誌 17 10月 2020 各々、異なる証言。果たして真相は 芥川龍之介『藪の中』 以前、映画『羅生門』を紹介した際、題名は羅生門だが、内容は同じ芥川の小説『藪の中』だと述べた。 そのブログが何故か有難い事に、閲覧数の上位にランキングされているのが何か不思議な気がする。 今回は映画の内容を改にする為、小説『藪の中』を紹介したい。 ★芥川龍之介短編小説シリーズ &nbs… 続きを読む
★書物・雑誌 7 10月 2020 分相応な妻を貰うのが幸せかもしれない 松本清張『礼遇の資格』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『礼遇の資格』 ・新潮社 新潮文庫 ・昭和 昭和51年 5月 発行 【「巨人の磯」内】 ・発表 小説新潮(1972年 2月号) 登場人物 ◆原島栄四郎 大学卒業後、市中の一流銀行に勤め… 続きを読む
★書物・雑誌 27 9月 2020 未必の故意、それとも 松本清張『なぜ「星図」は開いていたか』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『なぜ「星図」が開いていたか』 ・双葉社 双葉文庫 ・発行 1995年5月 発行 【「顔」内】 登場人物 ◆藤井都久雄 都内の私立高校(東都中央学園)に勤める38才の教師。勤め先の学園の理… 続きを読む
★書物・雑誌 17 9月 2020 冒険心が恐怖心に変わった瞬間 芥川龍之介『トロッコ』 ★芥川龍之介短編小説シリーズ ・題名 『トロッコ』 ・新潮社 新潮文庫 『蜘蛛の糸・杜子春』内 ・昭和 43年11月発行 ・発表 大正11年3月 『大観』 登場人物 ◆良平 小田原熱海間の近くに住む、8才の少年。良平の住む村の近くで… 続きを読む
★書物・雑誌 7 9月 2020 地獄から抜け出す直前、醜い心が招いた結果 芥川龍之介『蜘蛛の糸』 ★芥川龍之介短編小説シリーズ ・題名 『蜘蛛の糸』 ・新潮社 新潮文庫 『蜘蛛の糸・杜子春』内 ・昭和 43年11月発行 ・発表 大正7年7月 『赤い鳥』 登場人物 ◆犍陀多 生前、様々な悪い事をして人に迷惑をかけた罪人。生… 続きを読む
★書物・雑誌 28 8月 2020 真面目な男が、一度道を踏み外した時 松本清張『坂道の家』 ★松本清張短編小説シリーズ ・題名 『坂道の家』 ・新潮社 新潮文庫 ・昭和 昭和46年10月 発行 【「黒い画集」内】 ・発表 「週刊朝日」 昭和34年1月4日号~4月19日号 登場人物 ◆杉田りえ子 杉田りえ… 続きを読む