書物・雑誌

定年後、新生活を始めようとした男の悲しい末路 松本清張『駅路』 書物・雑誌

定年後、新生活を始めようとした男の悲しい末路 松本清張『駅路』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名  『駅路』 ・新潮社 新潮文庫 【駅路】傑作短編集(六)  ・昭和40年 7月発行   登場人物   ◆小塚貞一 地方の商業高校を卒業後、銀行に25年勤続。めでたく定年を迎える。 定年後、趣味だった旅行にでかけ、そのまま行方不明…
時節読み返し、人生を振り返る作品 芥川龍之介『杜子春』 書物・雑誌

時節読み返し、人生を振り返る作品 芥川龍之介『杜子春』

★芥川龍之介、短編小説シリーズ   ・題名      『杜子春』 ・新潮社      新潮文庫   【蜘蛛の糸・杜子春】短編小説収録 ・昭和43年    11月 発行 ・大正 9年    7月  発表 (1920年)【赤い鳥】   登場人物 ◆杜子春 中国唐の時代の洛陽に佇む青年…
金の有無で、判決が変わるのか 松本清張『霧の旗』 書物・雑誌

金の有無で、判決が変わるのか 松本清張『霧の旗』

★松本清張 長編小説シリーズ   ・題名       『霧の旗』 ・新潮社      新潮文庫  ・発行       昭和47年 1月 ・連載       昭和34年 7月~昭和35年 3月『婦人公論』   登場人物   ◆柳田桐子 強盗殺人の罪で逮捕された兄(柳田正夫…
たった一つの歌で計画が綻んだ話 松本清張『捜査圏外の条件』 書物・雑誌

たった一つの歌で計画が綻んだ話 松本清張『捜査圏外の条件』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名      『捜査圏外の条件』 ・新潮社      新潮文庫 【駅路】傑作短編集(六)  ・発行       昭和40年 7月 ・掲載       昭和32年 8月【別冊文芸春秋】   登場人物   ◆黒井忠夫 一流銀行に勤める3…
幼い子供の殺意 松本清張『潜在光景』 書物・雑誌

幼い子供の殺意 松本清張『潜在光景』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名     『潜在光景』 ・新潮社    新潮文庫 【共犯者】短編小説収録  ・発行     昭和55年 5月 ・発表     昭和36年 婦人公論4月号    登場人物   ◆浜島 しがない会社勤めの36歳のサラリーマン。 結婚し…
臆病な自尊心と、尊大な羞恥心の成れの果て 中島敦『山月記』 書物・雑誌

臆病な自尊心と、尊大な羞恥心の成れの果て 中島敦『山月記』

今回は学生時代、読んだ作品を取り挙げたい。   ・題名       『山月記』 ・原作        中島敦 ・新潮社       新潮文庫 ・昭和44年     9月発行 ・昭和17年     2月発表 登場人物 ◆李徴 若くにして科挙に合格。才気溢れる青年であったが、自分の自尊心が災い…
四国と福岡で起きた事件を結び付けたもの 松本清張『渡された場面』 書物・雑誌

四国と福岡で起きた事件を結び付けたもの 松本清張『渡された場面』

★松本清張 作品シリーズ   ・題名      『渡された場面』 ・新潮社     新潮文庫   ・発行      昭和56年   1月 ・発表      昭和51年  11月   登場人物   ◆下坂一夫 :唐津市在住の作家志望の文学青年。地元同人誌に暫し投稿する。 …
己の顔でチャンスを掴み、己の顔で破滅を招いた男 松本清張『顔』 書物・雑誌

己の顔でチャンスを掴み、己の顔で破滅を招いた男 松本清張『顔』

★松本清張 短編小説シリーズ   ・題名   『顔』     ・新潮社   新潮文庫 【張込み】傑作短編集(五)  ・発行    昭和40年12月   登場人物   ◆井野良吉 小さな劇団の無名な役者。或る時劇団員の一員として、映画界巨匠の作品に出演。 独特の風貌で監督…
不要な事を書き、墓穴を掘った女 松本清張『地方紙を買う女』 書物・雑誌

不要な事を書き、墓穴を掘った女 松本清張『地方紙を買う女』

★松本清張シリーズ 短編小説編   ・題名          『地方紙を買う女』 ・新潮社         新潮文庫  ・傑作短編小説      【張込み】内  ・発行          昭和40年12月   登場人物   ◆潮田芳子 芳子は、バーに勤める女給。芳子は東…
大人のエゴで、子供が犠牲になった話 松本清張『鬼畜』 書物・雑誌

大人のエゴで、子供が犠牲になった話 松本清張『鬼畜』

★短編小説:松本清張シリーズ   ・題名    『鬼畜』 ・新潮社   新潮文庫 【張込み】傑作短編集(五)  ・発行    昭和40年12月   登場人物   ◆竹中宗吉 印刷工の渡り職人。27歳で当時一緒に働いていた、お梅と結婚。 32歳で独立。自分の店を持つ。 独…
裁判制度「一時不再理」を利用した話 松本清張『一年半待て』 書物・雑誌

裁判制度「一時不再理」を利用した話 松本清張『一年半待て』

★松本清張シリーズ 短編小説   ・題名      『一年半待て』 ・新潮社      新潮文庫  傑作短編小説 【張込み】内  ・発行       昭和40年 12月発行   登場人物   ◆須村さと子 夫殺しの罪で裁判の末、服役する女性。さと子の夫は同じ会社に勤めて…
時代に翻弄され、止むを得ず犯罪を犯した話 松本清張『ゼロの焦点』 書物・雑誌

時代に翻弄され、止むを得ず犯罪を犯した話 松本清張『ゼロの焦点』

★松本清張 長編小説シリーズ   ・題名     『ゼロの焦点』 ・原作      松本清張 ・新潮社     新潮文庫  ・発行      昭和46年 2月   登場人物   ◆鵜原憲一 広告代理店に勤め、現在金沢支店に所属。板根禎子との結婚を機に、東京本社に戻る予定…
自分が背負った宿命故、道を踏み外してしまう話 松本清張『砂の器』 書物・雑誌

自分が背負った宿命故、道を踏み外してしまう話 松本清張『砂の器』

 今回は、松本清張の名作の一つに数えられる作品を紹介したい。   ・題名         『砂の器』 ・【砂の器 上・下】   松本清張原作 ・(新潮社 新潮文庫   上・下  昭和48年3月発行)   登場人物   ◆今西栄太郎 警視庁捜査一課に勤めるベテラン刑事。年…
巧妙に絡めとられる役人 松本清張作『弱味』 書物・雑誌

巧妙に絡めとられる役人 松本清張作『弱味』

世間を暫し騒がす、役人の汚職、公共事業の官製談合など。 理由は様々であろうが、今回或る出来事を切っ掛けに、地獄に落ちていく役人の姿を描いた作品を述べたい。   ・題名           『弱味』 ・新潮社          新潮文庫 ・或る「小倉日記」伝    傑作短編集(一)  ・昭和…
偉業を達成したが、仲間に潰された話 松本清張『文字のない初登攀』 書物・雑誌

偉業を達成したが、仲間に潰された話 松本清張『文字のない初登攀』

★松本清張 短編小説シリーズ   ・題名     『文字のない初登攀』 ・発表      昭和35年 11月 ・新潮社     新潮文庫 【憎悪の依頼】内  ・発行      昭和57年  9月   登場人物   ◆高坂憲造 日本を代表する山岳界の重鎮。ある日、前人未踏…