★書物・雑誌 7 11月 2019 市長は何故、見知らぬ温泉地に向かったのか 松本清張『市長死す』 ★短編小説:松本清張シリーズ ・題名 『市長死す』 ・双葉社 双葉文庫 【顔】内 ・日本推理作家協会賞 9 ・平成7年 5月発行 登場人物 ◆田川与太郎 九州の或る県、人口10万ほどの市の市長。65歳、元陸軍中将と云う異色の経歴の持ち主。 2年前に当選の、… 続きを読む
★書物・雑誌 3 11月 2019 定年後、新生活を始めようとした男の悲しい末路 松本清張『駅路』 ★短編小説:松本清張シリーズ ・題名 『駅路』 ・新潮社 新潮文庫 【駅路】傑作短編集(六) ・昭和40年 7月発行 登場人物 ◆小塚貞一 地方の商業高校を卒業後、銀行に25年勤続。めでたく定年を迎える。 定年後、趣味だった旅行にでかけ、そのまま行方不明と… 続きを読む
★書物・雑誌 1 11月 2019 時節読み返し、人生を振り返る作品 芥川龍之介『杜子春』 ★芥川龍之介、短編小説シリーズ ・題名 『杜子春』 ・新潮社 新潮文庫 【蜘蛛の糸・杜子春】短編小説収録 ・昭和43年 11月 発行 ・大正 9年 7月 発表 (1920年)【赤い鳥】 登場人物 ◆杜子春 中国唐の時代の洛陽に佇む青年… 続きを読む
★書物・雑誌 28 10月 2019 金の有無で、判決が変わるのか 松本清張『霧の旗』 ★松本清張 長編小説シリーズ ・題名 『霧の旗』 ・新潮社 新潮文庫 ・発行 昭和47年 1月 ・連載 昭和34年 7月~昭和35年 3月『婦人公論』 登場人物 ◆柳田桐子 強盗殺人の罪で逮捕された兄(柳田正夫… 続きを読む
★書物・雑誌 26 10月 2019 たった一つの歌で計画が綻んだ話 松本清張『捜査圏外の条件』 ★短編小説:松本清張シリーズ ・題名 『捜査圏外の条件』 ・新潮社 新潮文庫 【駅路】傑作短編集(六) ・昭和40年 7月発行 ・昭和32年 8月【別冊文芸春秋】掲載 登場人物 ◆黒井忠夫 一流銀行に勤める31歳。戦… 続きを読む
★書物・雑誌 22 10月 2019 幼い子供の殺意 松本清張『潜在光景』 ★短編小説:松本清張シリーズ ・題名 『潜在光景』 ・新潮社 新潮文庫 【共犯者】短編小説収録 ・発行 昭和55年 5月 ・発表 昭和36年 婦人公論4月号 登場人物 ◆浜島 しがない会社勤めの36歳のサラリーマン。 結婚して… 続きを読む
★書物・雑誌 20 10月 2019 臆病な自尊心と、尊大な羞恥心の成れの果て 中島敦『山月記』 今回は学生時代、読んだ作品を取り挙げたい。 ・題名 『山月記』 ・原作 中島敦 ・新潮社 新潮文庫 ・昭和44年 9月発行 ・昭和17年 2月発表 登場人物 ◆李徴 若くにして科挙に合格。才気溢れる青年であったが、自分の自尊心が災い… 続きを読む
★書物・雑誌 16 10月 2019 四国と福岡で起きた事件を結び付けたもの 松本清張『渡された場面』 ★松本清張 作品シリーズ ・題名 『渡された場面』 ・新潮社 新潮文庫 ・発行 昭和56年 1月 ・発表 昭和51年 11月 登場人物 ◆下坂一夫 :唐津市在住の作家志望の文学青年。地元同人誌に暫し投稿する。 ◆… 続きを読む
★書物・雑誌 10 10月 2019 己の顔でチャンスを掴み、己の顔で破滅を招いた男 松本清張『顔』 ★松本清張 短編小説シリーズ ・題名 『顔』 ・新潮社 新潮文庫 【張込み】傑作短編集(五) ・発行 昭和40年12月 登場人物 ◆井野良吉 小さな劇団の無名な役者。或る時劇団員の一員として、映画界巨匠の作品に出演。 独特の風貌で監督に興… 続きを読む
★書物・雑誌 30 9月 2019 不要な事を書き、墓穴を掘った女 松本清張『地方紙を買う女』 ★松本清張シリーズ 短編小説編 ・題名 『地方紙を買う女』 ・新潮社 新潮文庫 ・傑作短編小説 【張込み】内にて ・発行 昭和40年12月 登場人物 ◆潮田芳子 芳子は、バーに勤める女給。芳子は東… 続きを読む
★書物・雑誌 24 9月 2019 大人のエゴが交錯、子供が犠牲になった話 松本清張『鬼畜』 ★短編小説:松本清張シリーズ ・題名 『鬼畜』 ・新潮社 新潮文庫 【張込み】傑作短編集(五) ・発行 昭和40年12月 登場人物 ◆竹中宗吉 印刷工の渡り職人。27歳で当時一緒に働いていた、お梅と結婚。 32歳で独立。自分の店を持つ。 独… 続きを読む
★書物・雑誌 18 9月 2019 裁判制度「一時不再理」を利用した話 松本清張『一年半待て』 ★松本清張シリーズ 短編小説 ・題名 『一年半待て』 ・新潮社 新潮文庫 傑作短編小説 【張込み】内 ・発行 昭和40年 12月発行 登場人物 ◆須村さと子 夫殺しの罪で裁判の末、服役する女性。さと子の夫は同じ会社に勤めて… 続きを読む
★書物・雑誌 16 9月 2019 時代に翻弄され、止むを得ず犯罪を犯した話 松本清張『ゼロの焦点』 ★松本清張 長編小説シリーズ ・題名 『ゼロの焦点』 ・原作 松本清張 ・新潮社 新潮文庫 ・発行 昭和46年 2月 登場人物 ◆鵜原憲一 広告代理店に勤め、現在金沢支店に所属。板根禎子との結婚を機に、東京本社に戻る予定… 続きを読む
★書物・雑誌 30 8月 2019 自分が背負った宿命故、道を踏み外してしまう話 松本清張『砂の器』 今回は、松本清張の名作の一つに数えられる作品を紹介したい。 ・題名 『砂の器』 ・【砂の器 上・下】 松本清張原作 ・(新潮社 新潮文庫 上・下 昭和48年3月発行) 登場人物 ◆今西栄太郎 警視庁捜査一課に勤めるベテラン刑事。年… 続きを読む
★書物・雑誌 29 8月 2019 巧妙に絡めとられる役人 松本清張作『弱味』 世間を暫し騒がす、役人の汚職、公共事業の官製談合など。 理由は様々であろうが、今回或る出来事を切っ掛けに、地獄に落ちていく役人の姿を描いた作品を述べたい。 ・題名 『弱味』 ・新潮社 新潮文庫 ・或る「小倉日記」伝 傑作短編集(一) ・昭和… 続きを読む