★書物・雑誌 20 12月 2023 死者の尊厳を考えさせられた作品 『死体は語る』著者:上野正彦 今回紹介する作品は、『死体は語る』です。 実は今回のブログは、前回のブログより先に発表するつもでしたが、前回の話題がニュースとなり、急遽上げた形となりました。 本来は、此方が先に上げるつもりでした。 何故、逆になったのか。それは余りにも前回の話題が私にとり、腹立だしかった為です。 では… 続きを読む
★書物・雑誌 4 9月 2021 未完成故の面白さと、後の内容の空想 芥川龍之介『邪宗門』 ★芥川龍之介 短編小説シリーズ 今回紹介する小説は、芥川龍之介『邪宗門』です。 ご存じの方は既にお分かりでしょうが、この作品は龍之介が手掛けた作品中でも、未完成で終わっています。 未完成故、最後はもし龍之介が其の後を描くのであれば、この様に描かれていたのではなかろうかとの推測を交え、私なりに意見を述… 続きを読む
★書物・雑誌 9 7月 2021 魑魅魍魎とした人間関係 芥川龍之介『偸盗』 ★芥川龍之介 小説シリーズ ・題名 『偸盗』 ・新潮社 新潮文庫 『地獄変・偸盗』内 ・発行 昭和43年11月 ・発表 大正6年4月・7月 『中央公論』 ・参考 『今昔物語』巻29 第3 登場人物 ◆太… 続きを読む
★書物・雑誌 27 4月 2021 人生を達観した生き方? 『徒然草』上巻 93段 ★今回は、「徒然草」の人生の悟りともいうべき段を紹介します。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第九十三 引用 ・出だし 「牛を売る人あり。買う人、明日その価をやりて、」 ◆原文 「牛を売る者あり。買ふ人、明日その値をやりて、牛を取らんといふ。夜の… 続きを読む
★書物・雑誌 18 1月 2021 後があると思えば、油断が生じる 『徒然草』上巻 92段 ★今回は、「徒然草」の人生に於ける戒めとなる段を紹介します。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第九十二 引用 ・出だし 或る人、弓射る事を習うに、 ◆原文 或人、弓射る事を習ふに、諸矢をたばさみて的に向ふ。師の曰く、「初心の人、二つ矢をもつこと… 続きを読む
★書物・雑誌 26 12月 2020 物事には何にでも、案内人が欲しいものだ 『徒然草』上巻 第52段 最近、吉田兼好の「徒然草」を初めて紹介しました。今回から、シリーズ化してみたいと思います。 今回は紹介する作品は、前回も少し触れましたが、古典の授業で必ず取り上げられる作品。『仁和寺の法師』です。 ・出典元 『徒然草』 ・上巻 第52段 引用 ・出だし … 続きを読む
★書物・雑誌 16 12月 2020 幽玄の中の、一瞬の興ざめ 『徒然草』上巻 第11段 今回は珍しく、古典を取り上げます。 取り上げる古典とは、昔中・高校時代に必ず学んだと思われる吉田兼好の『徒然草』の一部です。 あまり難しいものでなく、皆様にも親しんでもらえる内容を紹介したいと思います。 そう云えば、ブログを立ち上げた時、兼好法師の徒然草の序の段を引用しましたが、まだ一… 続きを読む
★書物・雑誌 11 12月 2020 芸術至上主義の極み 芥川龍之介『地獄変』 今回は、芥川龍之介の代表作の一つである、『地獄変』を取り上げます。 代表作であるが、何故今迄紹介しなかったのか。それは作品を読んだ後、私としてはあまり善い感想を持たない作品の為。 どうしてあまりよい感想を持たないかと云えば、作品をしる人であれば読んだ後、何か後味の悪いモノが残るからと云えば的確かもし… 続きを読む
★書物・雑誌 6 12月 2020 騙そうとした嘘が、本当になった話 芥川龍之介『竜』 ★芥川龍之介 短編小説シリーズ ・題名 『竜』 ・新潮社 新潮文庫 『地獄変・偸盗』内 ・発行 昭和43年11月 ・発表 大正8年5月 『中央公論』 登場人物 ◆宇治の大納言隆国 源隆国。平安時代中期の官僚。文… 続きを読む
★書物・雑誌 17 10月 2020 各々、異なる証言。果たして真相は 芥川龍之介『藪の中』 以前、映画『羅生門』を紹介した際、題名は羅生門だが、内容は同じ芥川の小説『藪の中』だと述べた。 そのブログが何故か有難い事に、閲覧数の上位にランキングされているのが何か不思議な気がする。 今回は映画の内容を改にする為、小説『藪の中』を紹介したい。 ★芥川龍之介短編小説シリーズ &nbs… 続きを読む
★書物・雑誌 17 9月 2020 冒険心が恐怖心に変わった瞬間 芥川龍之介『トロッコ』 ★芥川龍之介短編小説シリーズ ・題名 『トロッコ』 ・新潮社 新潮文庫 『蜘蛛の糸・杜子春』内 ・発行 昭和43年11月 ・発表 大正11年 3月 『大観』 登場人物 ◆良平 小田原熱海間の近くに住む、8才の少年。良平の住む村の近く… 続きを読む
★書物・雑誌 7 9月 2020 地獄から抜け出す寸前、醜い心が招いた結果 芥川龍之介『蜘蛛の糸』 ★芥川龍之介短編小説シリーズ ・題名 『蜘蛛の糸』 ・新潮社 新潮文庫 『蜘蛛の糸・杜子春』内 ・発行 昭和43年 11月 ・発表 大正 7年 7月 『赤い鳥』 登場人物 ◆犍陀多 生前、様々な悪い事をして人に迷惑をかけた… 続きを読む
★書物・雑誌 26 5月 2020 美談なのか、それとも皮肉なのか 森鴎外『護持院原の敵討』 ★森鴎外 短編小説 ・題名 『護持院原の敵討』 ・作者 森鴎外 ・発表 大正2年10月 ・筑摩書房 ちくま日本文学全集 1992年 2月発行 登場人物 ◆山本三右衛門 播磨の国、姫路城主酒井忠実に仕える侍。役… 続きを読む
★書物・雑誌 11 5月 2020 嫉妬に駆られ、侍女を殺害した美人詩家 森鴎外『魚玄機』 ★森鴎外 短編小説 ・題名 『魚玄機』 ・作者 森鴎外 ・大正4年(1915) 7月発表 ・筑摩書房 ちくま日本文学全集 1992年 2月発行 登場人物 ◆魚玄機(ぎょげんき) 名は魚、字は幼微… 続きを読む
★書物・雑誌 29 4月 2020 立身出世の為、愛しい人を捨てた話 森鴎外『舞姫』 ★森鴎外 短編小説 ・題名 『舞姫』 ・筑摩書房 ちくま日本文学全集 ・発行 1992年 2月 ・発表 1890年(明治23)8月号『国民之友』 登場人物 ◆太田豊太郎 明治政府の将来を嘱望されたエリート官僚。国費にて、… 続きを読む