月: 2020年11月

甲斐性の無い男の嫉妬 松本清張『喪失』 書物・雑誌

甲斐性の無い男の嫉妬 松本清張『喪失』

★松本清張短編小説シリーズ   ・題名      『喪失』 ・双葉社      双葉文庫 ・発行       1995年5月 【「顔」内】 ・発表       1957年3月 新潮   登場人物 ◆田代二郎 28才の妻子持ちの男性。運送会社の経理に勤める。 田代は家庭をもつ傍ら、…
本能寺の変を境に、没落した男 『滝川一益』 歴史

本能寺の変を境に、没落した男 『滝川一益』

★今回は戦国最大の事件「本能寺の変」を機に、没落した男を紹介したい。 本能寺の変は、今迄の戦国史を一変させる出来事だった。   あるものは危機をチャンスに変え、或る者は運命に翻弄され、没落の道を辿った。 今回紹介する「滝川一益」は、信長軍団の重臣でありながら、没落した男の一人。  …
さり気ない一言が、犯人の心を揺さぶった 松本清張『反射』 書物・雑誌

さり気ない一言が、犯人の心を揺さぶった 松本清張『反射』

★松本清張短編小説シリーズ   ・題名        『反射』 ・双葉社       双葉文庫 ・発行        1995年5月 【「顔」内】 ・発表        角川文庫   1956年8月   登場人物 ◆霜井正雄 梲の上がらない、しがないサラリーマン。雨宮スミ子とは、…
「上杉家」に生涯を捧げた男 『直江兼続』 歴史

「上杉家」に生涯を捧げた男 『直江兼続』

もう10年以上前になるであろうか。NHK大河ドラマで愛に生きた武将として、『直江兼続』が主人公となっていた作品を拝見した。 今回は「愛」と云う文字を自らの兜にとりつけ、主君を盛り立て生きた男、直江兼続を紹介したい。   経歴 ・名前    樋口与六、樋口與六(幼名)、樋口兼続、直江兼続、直…
無意識だが、心の中の投影 松本清張『内なる線影』 書物・雑誌

無意識だが、心の中の投影 松本清張『内なる線影』

★松本清張短編小説シリーズ   ・題名         『内なる線影』 ・新潮社        新潮文庫 ・昭和         昭和51年 5月 発行 【「巨人の磯」内】 ・発表         小説新潮(1971年 9月号)   登場人物 ◆枝村 東京の付属大学病院精神科医局…