いい加減にしろと言いたい、御存じ『年金改悪』問題

又、この話題をしたいと思います。

今迄、私のブログを読んだ方であれば、凡そ検討が付くと思いますが。

 

毎度お馴染みの、年金。もやは口癖だが、年金について述べる時、それは100%良くない話。

何故なら、年金は何時も「改正」ではなく、「改悪」の為。

今回も、年金の改悪について述べたい。

 

政府が検討に入った、二つの年金問題

先週、年金で2点ほど、大きな動きがあった。

1点目は、厚生労働者は「国民年金保険料の支納付期間を60才迄でなく、65才まで延長」の検討に入ったという報道。

 

2点目は、「在職老齢年金の廃止を含む、見直しを検討中」との報道。

 

1点目は何の事はない。

今迄指摘したように、とうとう財源が尽きそうな為、納付期間を延長させ、財源の穴埋めをしたいと言う事。

そもそも年金は、60才まで納め、60才から年金が支給されるのが本来の趣旨だった。

 

処が当初の目論見が外れ、支給は現在65才からに変更。

それでも財源が足りなくなり、遂に65才まで払えと云う事。

 

つまり年金は65才まで納め、65才から貰うという事。

結局、政府は今迄、財源が足りないのを誤魔化していただけの話

 

何故このような事が起こったのか?

過去のブログでさんざん述べたが、端的に言えば、

 年金制度が設立された当初の予測より早く「少子高齢化」が来た 

 

何度も述べたが、私の世代が人口比率で最も多く、年金を支えている世代。

そして私の世代が、進学、就職で苦労。

更に就職氷河が追い打ちをかけ、正社員になれず、家庭が持てず、益々少子化が加速した。

私達の世代が家庭を持ち、子供を2人持てば、現行の年金制度はギリギリ保てたかもしれない。

 

しかし現日本は、就職氷河世代がそのまま40代後半から50代半ば。

そのまま、1人のまま人生を終えそうな層もいる。

 

高成長期からバブル期、このような日本が来るとは政府・官僚、そして国民すら予測してなかっただろう。

私もその1人。70年代に生れた私は、全く現在の日本を予測していなかった。

 

後述するが、私は昭和46~49年の第2次ベビーブームに生れた。

まさに当事者そのもの。その頃は毎年200万人の新生児が誕生した。

 

この世代が現役を終え年金を貰う頃、財源が尽きるのは、火を見るよりも明らか。

だからこそ政府は、できるだけこの世代から、「搾り取るだけ、搾り取ろうとしている」。

 

前回のブログでも述べたが、私に対し、堂々と2年先の年金の前納通知を送ってきたのも、此れが原因。

繰り返すが、前納を勧め始めた事は、明らかに財源が足りない証拠。当に「ネズミ講」。

 

そしてとうとう此の世代に対し、60才まで納めるのではなく、65才まで納めろとぬかし始めた。

全くもって、「泥棒に追い銭」の所業。

 

 はっきり言って、「いい加減にしろ」と言いたい。 

 

もう一つ付け加えるが、現在国民は各税金、社会保障制度に必要な額を約45%、政府に納めている。

江戸時代は「五公五民」だった。其の後、それ以上税が増え、生活が成り立たなくなった時、幕府は潰れた。

現在の日本は、江戸時代末期に近い状態。人間食えなくなれば、最後は暴動。此れは何時の時代の同じ。

もうそろそろ、日本は危ないのではないかと思う。

 

ここでもう一つの年金について述べておきたい。

それは前述した、政府は「在職老齢年金」の廃止を含んだ、見直しを検討するとの報道。

この年金をあまり耳にした事がなく、実際知らない人も多いのではないかと私は推測する。

理由は、一般庶民には、あまり馴染みがない為。

 

何故馴染みがないのかと言えば、対象者があまりいない為。更に対象者があまり口を開かない為。

馴染みがないのは、先ず65才以上で働き且つ、年金が支給され働いている人が条件。

追加で月収と厚生年金を足して、50万円以上超える人が対象。

 

もっと簡単に言えば、年金を貰い、月収もあり、両方を足して50万円以上ある人が「在職老齢年金」の対象者と言う事。

「何だ世の中には年金を貰い、更に月の給料で50万円も超える人がいるのか」

 

と云うのが、庶民の率直な感想だと思う。

私もそう思う。正直、羨ましいの一言。それほど、対象者が少ない為、あまり知られないないのだろう。

 

しかしこの方達の中に、

「今迄頑張って働いてきたのに、年金がカットされるのは可笑しい」

と主張する人もいる。

 

確かにその通りかもしれない。

老齢年金とは、 「50万円以上超えた場合、超えた分の年金は半分しか支給されない」 という制度。

 

此れを聞いて、「なんだ折角働いて年金がカットされるのであれば、働かない方がまし」

という人がいるかもしれない。

 

正にその通り。

50万円超える分は働かない方が良いとの見方もある。カットされるぐらいであれば。

だからこそ政府は老齢年金の存在をあまりアピールしていないし、対象者もあまり自分が対象である事を公にしたくないのだと思う。

 

対象者が声を荒げれば、その他の人は

「私はそれだけ貰っていない。羨ましいだけで、黙ってた方が良いのでは」

と言う声が多数だろう。

 

参考までに日本では、約49万人が対象者と試算されている。

老齢年金の廃止は、「金持ち優遇政策」と言われかねない為、あまり報道されてないのかもしれない。

 

参考までに述べるが、私の知り合いにこの話をした際、知人は何の事か全く理解できなかった。

知人は今迄、年金の事について、意識すらなかったと返答した。

 

私は理由を考えた後、漸く知人の年金に対する知識のなさが理解できた。

知人は新卒で或る会社に、正社員として採用された。

その為、年金に関する知識を持つ機会がなかったのに気づいた。

 

驚くべき事だが、知人は全く私と同じ年。だが、年金に「国民年金と厚生年金」の違いすら知らなかった。

正社員として何十年働いて来た為、国民年金の存在が分からなかった。

 

老齢年金・厚生年金の話をした際、知人は年金の知識がなかった。私が詳しく説明した後、漸く理解した。

知人は働き始めて天引きされていた為、全く年金知識がなく、明細の意味を把握していなかった。

何気に真面目な人ほど、案外見ていないのかもしれない。皆様も、くれぐれもご注意下さい。

 

私事ですが、亡くなった父は若い頃転職を繰り返した為、年金の欠格期間があった。

その会社は、既にない。おそらく会社側は社員に内緒で、年金を懐に入れていたのだと推測する。

亡くなった後に判明し、どうする事もできなかった。

 

話を戻しますが、前述した知人は私の説明で年金の事を知り、退職後もし65才まで納付期間が延びた場合、どうしょうかと悩んでいた。

皆様の中にも、此の様な方がいるのではないかと、私は今ここで警鐘を鳴らします。

知人は60才で定年、其の後年金を貰うまでの約5年間、悠々自適の暮らしを計画していた。

 

次に年金の深く関わる、人口減について述べたい。

 

人口約83万人減少

先日、読売新聞の一面でも書かれていたが、日本の人口は13年連続減少。

この話題は2日前、ネット上で配信されていた。

ネット記事を見て私は、やはり予測した通りとの感が拭えなかった。

 

此れも何度も過去のブログで指摘してきた。

年金を貰う人間が増え、納付する人間が減れば、自ずと支給は減額されるか、廃止となると。

もし制度を維持するのであれば、更なる年金の増額以外考えられない。

処が今回でも述べた通り極端な少子高齢化が進み、年金は既にパンク状態。

 

私の世代に比べ、子供が2分の1になれば、今納めている額の倍になるのは必然。

果たして、今の倍の金額を若者は払えるだろうか?

答は、「ノー」。

 

理由は倍にすれば、若者が生きて行けなくなる為。

若者が払えなければ自ずと泣きを見るのは、今年金を一番多くの世代が支え、その世代が年金を貰う頃の世代。

 

もし年金が払えるだけ経済が成長すれば、今度は年金で生活する老人が生きて行けなくなる。

物価が上昇し、決められた年金で老人は生活が成り立たない。何方に転んでも、何方かが泣きをみるという事。

 

参考までに総務省統計局のデーターで、平成30年4月1日現在、65才以上の人口は約3,538万人、総人口の約28%。

4人に1以上が、年金支給者となる。

 

その中の約2,007万人が、後期高齢者。2022年、所謂「団塊の世代」が加わった為、一気に増加した。

因みに、将来を担う0才~14才の全人口に占める割合は、約11、4%。

 

同じく政府機関の将来の人口推移の予測では、2042年に約3,935万人が65才以上。

2065年で人口の約38、4%が65才以上となる。

 

これは恐ろくべき事態。当然、出生率は低下で、人口は減少する。

数字だけみても、既に末期的。明るい展望など、見える筈がない。

遠くない将来60才を迎える私達世代は、一体どうすればよいのか?

 

もう政府には期待できないのが、ハッキリしている。自らが生きる為の術を身に付けなければならないと感じる。

ただでさえ私達世代は政府に搾りとられ、踏み台にされたきた。もはや政府をあてにしないと決めた方が無難。

 

ただ年金に対し政府に望む事は以前も述べたが、年金は既に破綻していると宣言し、今迄払った金額をそっくり国民に返還。

其の後、新たに作り直し、もし入りたい人がいれば任意の加入にすればよい。

納得した人が加入すれば、それでよい。年金に関し、一番損をしていると感じている世代の率直な意見として。

 

今後、いろいろな議論がなされると思うが、常にいうが年金の見直しは、よくなる筈はなく、必ず悪くなると断言する。

何故なら、繰り返すが年金に関し、最も損をしている世代として年金を見続けた者にすれば、今迄良くなる事はなかった為。

年金に関する報道を見聞する度、私はいつも気持ちが滅入る。

 

(文中敬称略)

 

追記

令和6年7月3日付、厚生労働省の発表にて年金延長を見送るとの報道。

理由として、「国民の理解が得られない」との事。当然と言えば、当然。

私の考えでは、今回の通常国会に法案が纏められなかったのが原因とみている。

 

国民が忘れた頃、何食わぬ顔をして法案を修正、しれっと国会に提出してくる可能性あり。

国民は注意深く、監視しなければならない。