最近多い、システム障害の報道

★最近、気のなる報道が目に付いた。

それはタイトルの通り、各企業に於ける「システム障害」のニュース。

今回、その事を取り上げてみた。

 

各企業に多発した、システム障害。

最近、やたらシステム障害と云う報道が目に付いた。

例を挙げれば、3月末、光学機器大手の「HOYA」、4月中頃では食品会社の「グリコ」、4月23日の「ゆうちょ銀行」等。

これ等の影響で、商品出荷の停止、振込できないなどの影響が出た。

 

今では殆どがデジタル化されており、一度に大量出荷が可能。その一方、一度システムの不具合があれば、忽ち業務が滞るのが現実。

政府が推奨した電子決済等も、不具合が生じれば、決済ができない。店頭で他の決済手段がなければ、買い物は不可となる。

 

一見便利に見えて、実はなかなか扱いづらいという側面を持つ。

システム維持には莫大な経費が嵩む。予期せぬ不具合の処理、古くなったシステムのアップデート、そしてセキュリティ対策等。

 

昔の人力が主だった時代より手軽になったかもしれないが、経費に関しては、然程変わらないのかもしれない。

更にデジタル化は不具合が生じれば、広範囲にわたり、影響が出る事も理解できた。

 

不思議と此の様な企業トラブルは、続く事がある。同時期に発生する事が多い。

何故だろうか?

 

以前システム障害ではないが、各企業で似たような事故・トラブルが同時期に発生するという事を本で読んだ経験がある。

タイトルは忘れたが、何か失敗に関する内容だったと記憶している。

 

その本では、何故同時期に続くのかという問いに、大概そのやり方、仕組み、機械等が企業に導入された時期が同じだからと書かれてあった。

つまり

その方法が導入され、浸透。軈てある時間を経て、見直す時期が来た

と云う回答だった。

 

まさにその通りと、私も思う。

或る新しいモノが発案、試験化され、実用化される。

実用後、時間と供に、軈てそのやり方が時代に事態にそぐわなくなる。

 

スポーツに喩えれば、分かり易い。

野球でもサッカーでも、或る強いチームいた。

当時は最強軍団で連戦連勝だが、或る時を境に勝てなくなる。

 

それは最強だった選手達が同時に歳を取り、以前のようなパフォーマンスを発揮できなくなったのが原因。

世代交代という、厳しい現実。実は世の中、絶えずこの繰り返しが行なわれている。

 

歴史を紐解けば、凡そ此の繰り返し。

嘗て強い帝国があった。軈てその帝国は時代と供に廃れ、又新たな帝国が誕生する。

全く同じ構造。

 

話は少しそれたが、システムに限らず、実は企業組織にも同じ事が言える。

今回はシステムのみに言及するが。

 

システム障害は内部的要因、それとも外部?

敢えて内部的要因と外部的要因に分けたのは理由がある。

殆どの企業のシステム障害は内部的要因が原因だが、中には外部的要因も存在する。

 

前述した企業の一つは、外部的要因が原因でシステム障害となった。

敢えて名前は伏せるが、その企業はどうやら第三者からの不正アクセスが原因に因る、システム障害。

つまり「サイバー攻撃」が原因。

 

今回も名前があがったが、昔の企業テロと云えば、グリコ等の食品会社に異物混入を匂わせ、企業から金をせしめる恐喝があった。

有名な事件では、「グリコ・森永事件」。

「怪人21面相」と名乗る企業テロ事件で、他の食品会社も狙われた。

 

時は流れ、現代に於いて、全ての企業はPCなしては仕事ができない。

今回は、PCのシステムを狙った犯罪が発生した。

 

今後、この手の犯罪、企業恐喝は益々増えるだろう。

ただ覗き趣味の愉快犯の犯行もあるが、多くはシステム障害・個人情報流出を目的とした企業テロ。

目的は、やはり「金」。

 

そう考えれば、銀行等の金融業は、最も狙われや易い。

何故なら、扱っているものが、「金」そのものの為。

 

今では代行収納すら電子化が進められ、紙がなくなりつつある。

企業側も紙の手間とコストを抑える為、顧客に対し、「ペーパレス」を推奨している。

 

私も徐々にインフラの支払いを、電子化に余儀なくされている。

なかには、半強制的だったものもある。繰り返すが、物事には便利な反面、不便な時もある。

 

長い間、アカウントにアクセスしていなかった時、パスワードを忘れているか、サイトのアップデートをしていない為、ログインできない場合がある。

何年もアカウント更新を怠って凍結されている時など、アカウントを復活させるにも時間と労力がかかる。

明細等も、つい怠りがちになり、あまりに古いものは削除されている。

 

これは企業側にとり或る意味、有難い事。又、サイバー攻撃する側などは好都合かもしれない。

理由は利用者は改竄されていても、なかなか気づかない。譬え気づいても、それを証明する事が困難な為。

知らぬ間に改竄され、利用者が漸く気づき、企業側に訂正を求めなければ、そのままズルズルいく恐れがある。

 

金融のアカウント等、本人以外はアカウントを管理する権利がない。

もし故人となった場合、遺族が簡単にアカウントを管理する事ができない。

遺族である事を証明し、口座を引き継ぐにも時間と労力を要する。

 

人は家族に内緒で、口座の一つや二つは持っているものと推測する。私もそう。

喩え家族が知っても、パスワードがなければ、アカウントにアクセスできない。

それは結局、長い間放置され、最後は企業のモノとなる。まぁ、それも企業側の狙いかもしれないが。

 

今回、システム障害から日頃、私が思っている事をとりとめなく述べたが、今後益々電子化が進み、同時にシステム障害も発生する。

私達は、その時その時に最善な策を練り、自己防衛をしなければならない。

 

年金の際に何度も述べたが、年金(政府)は既に宛にならない。

我が身で生きていく努力をしなければならないと今回の出来事で再確認した。

皆様は、どう思われたでしょうか。

 

(文中敬称略)

 

追記

令和6年4月25日

後の報道では、グリコの今回のシステム障害の原因は、システムの切り替えが原因だったとの事。

約340億円投じての新プロジェクトだったようだが、見事に躓いた。結果、約1ヵ月半の出荷停止に追い込まれた。

 

更に約3ヵ月後の令和6年7月19日、世界規模のシステム障害が発生。世界各国の空港、鉄道、マスコミ等が影響を受けた。

原因はどうやら、セキュリティソフトの更新の不具合の模様。一度システムがダウンすれば、瞬く間に世界が影響を受ける典型となった。

 

令和7年4月6日 

東名自動車道、中央自動車道のETCにて、システム障害が発生。1都6県の一部で、ETCレーンが使用不可となった。

原因は不明。東名高速は、日本の大動脈と呼ばれる物流の中心。つまり東西を結ぶ主幹道路。

ここに障害が起きれば、首都圏に物が入って来ないと云う事。その代替となる中央道も同じとなれば、かなりの影響がある。

以前も述べたが、首都圏で3日物流が止まっても、暴動に近いものが発生する可能性が高い。

一番の原因はやはり、食料と水。まさに災害時と同じ。

 

文中でも述べたが、本当に人為的なシステム障害ではないと、言い切れるだろうか。

テロの可能性も無きにしも非ず。デモストレーション、或いはその一歩手前かもしれない。

もし戦時体制であれば、確実に狙われる戦略。何れにしても早急な原因解明が求められる。

 

令和7年4月7日

前日に引き続き、今度はゆうちょダイレクトで原因不明のシステム障害が発生した。

立て続けに起きるのも、あながち偶然でないかもしれない。

何故なら高速道路のETCの不具合、ゆうちょ銀行等は、国が深く関係している為。

2つの企業は形式的には民間だが、半官半民に近い企業という事。

言葉は悪いが、民間のシステム障害であれば、企業間の取引上の不具合で済む出来事。

但し、国に係わる企業となれば、若干状況が異なる。本当に只のシステム障害なのか、原因を究明する必要がある。

 

国際間の犯罪ならば、システムの脆弱性が露呈した為。

もし戦時体制であれば、真っ先にサイバー攻撃の的となる。各国に対し、システムの脆弱性を知らしめてしまった。

くり返すが、早急に原因究明と改善をしなければ、日本が機能不全に陥るのは明らか。

現代社会では軍隊による侵略より、国家システムを破壊した方が遥かに損害が少ない。

日本も国単位として、早急に課題に取り組まなければならないと思う。

 

令和7年4月29日付

4月29日未明、三井住友銀行のATMが関西地方を中心にして、システム障害発生した。

夜になった現在もまだ、復旧のめどが立っていない。関西と言えば現在、万博開催中の出来事。

大阪万博は開催前から数々の問題が提起されていた。今回の出来事も、その一環となった感が拭えない。

何れにしても、早急な原因解明と復旧が望まれる。