月: 2020年9月

未必の故意、それとも 松本清張『なぜ「星図」は開いていたか』 ★書物・雑誌

未必の故意、それとも 松本清張『なぜ「星図」は開いていたか』

★松本清張短編小説シリーズ   ・題名         『なぜ「星図」が開いていたか』 ・双葉社         双葉文庫 ・発行         1995年5月 発行 【「顔」内】   登場人物 ◆藤井都久雄 都内の私立高校(東都中央学園)に勤める38才の教師。勤め先の学園の理…
凡庸だが、日本史に永遠に名を刻んだ男『小早川秀秋』 ★歴史

凡庸だが、日本史に永遠に名を刻んだ男『小早川秀秋』

今回は凡庸だったが、何故か歴史に名を残した人物を紹介したい。 その名は『小早川秀秋』。 歴史好きな人間であれば、「あの人ね」と云われる人物であろうか。   経歴 ・名前    小早川秀秋、通称:金吾中納言、筑前中納言 ・生誕    1582(天文10)年(生)~1602(慶長7)年(没) …
冒険心が恐怖心に変わった瞬間 芥川龍之介『トロッコ』 ★書物・雑誌

冒険心が恐怖心に変わった瞬間 芥川龍之介『トロッコ』

★芥川龍之介短編小説シリーズ   ・題名      『トロッコ』 ・新潮社     新潮文庫  『蜘蛛の糸・杜子春』内 ・発行      昭和43年11月 ・発表      大正11年 3月 『大観』   登場人物 ◆良平 小田原熱海間の近くに住む、8才の少年。良平の住む村の近く…
信長の死後、出世競争に負けた男 『佐々成政』 ★歴史

信長の死後、出世競争に負けた男 『佐々成政』

今回は信長が生存時、羽柴秀吉・前田利家とほぼ同格だった。 しかし信長の死後、二人の後塵を拝するようになり、やがて没落した人物を紹介したい。 その人物とは、『佐々成政』。 歴史番組などで利家と供に登場するが、あまりぱっとしないのか人気がない。 成政も利家のように世渡り上手であったならば、評価も高かった…
地獄から抜け出す寸前、醜い心が招いた結果 芥川龍之介『蜘蛛の糸』 ★書物・雑誌

地獄から抜け出す寸前、醜い心が招いた結果 芥川龍之介『蜘蛛の糸』

★芥川龍之介短編小説シリーズ   ・題名       『蜘蛛の糸』 ・新潮社      新潮文庫  『蜘蛛の糸・杜子春』内 ・発行       昭和43年 11月 ・発表       大正 7年  7月 『赤い鳥』   登場人物 ◆犍陀多 生前、様々な悪い事をして人に迷惑をかけた…
一度は主君、家康に背いた知将『本多正信』 ★歴史

一度は主君、家康に背いた知将『本多正信』

戦国時代、主家を裏切り他家に臣従するのは日常茶飯事だった。それは御家存続、己の欲の為と理由は様々。 今回紹介する武将はそのような理由ではなく、己の主義主張の為、主家を裏切った。   簡単に言えば、当時流行した宗教(一向宗)に傾倒。その為、一度は主家を出奔。主家に弓轢いたのである。 &nbs…