ネットビジネスの発達で影響を受けた業界「旅行」「証券」「出版」「TV」など

以前のブログで連休中、久し振りに本屋に立ち寄り、感じた事を述べましたが、ニュースで似たような事例がありましたので、述べたいと思います。

ネットの発達で影響を受けた業界

①旅行会社

気になる記事とは、旅行会社最大手「JTB」が過去最大の151億円の赤字を出したと言う内容。

以前ブログに書きましたが、私は嘗て旅行業に従事していました。

 

本屋のブログで似たような事を述べましたが、結論から言えばネットの台頭で本屋を始めとして、出版業界全体が縮小の傾向に向かうと予測しました。

同様に、今後は対面販売の業界は無くなりこそしないが、縮小するであろうとも述べました。

 

私は過去、両方の業界を経験しました。

だからこそ今日ネットの台頭で、嘗て昔は有効な方法でしたが、今では廃れつつある手法になりつつあるであろうと予言しました。

繰り返しますが、所謂対面販売、「B to B」商法は廃れつつあると云う事です。

 

私が旅行業界にいたのは、今から約20年前の2000年前後になります。

丁度その頃、IT革命が発生。

ITの影響により旅行業界が変わりつつあるのを感じました。

 

以前ブログで、旅行業界は「勘と経験」が物を言うと述べました。

しかし現在では、ネットの登場で旅行業界は検索により、瞬時に必要なデーターが取得可能。

消費者が各旅行会社のプラン・商品を、自由且つ、多種多様に選択できる様になりました。

 

旅行業界の人間が長い時間をかけ身に付けた勘と経験のスキルが、今では誰でも瞬時に取得可能となったと云う事です。

つまり業界人の「長年の知識の蓄積と努力」が、全く無駄になってしまったと云えるでしょう。

 

皆様には、ほんの昔のまだネットがなかった時代を思い出していただければ、理解し易いかと思います。

もし旅行に行きたいと思えば、何をしたでしょうか。

 

おそらく各旅行会社の相談窓口に出向くか、営業所に置いてあるパンフレットを持ち帰り、各自で商品を比較。検討したと思われます。

 

今では自分好みの条件をネットに打ち込めば、瞬時に検索・比較が可能。

これでは昔の手法は到底、敵いません。いくらベテラン社員でも敵わないと思います。

 

以上を考えれば、決して対面販売重視でなく、早々とネット販売に移行した旅行会社が「勝ち組」かもしれません。

私の時代ではまだ、会社の「慰安旅行・研修旅行」と言う旅行が行われていました。

しかし今では会社の社員が、旅行に行く時代ではなくなりました。

少なくとも若い世代の男女社員ほど、慰安旅行など会社業務の一環と見做され、敬遠されます。

 

現在では、ネット検索で旅行計画・予約が可能。

そうなれば今まで保持していた、旅行会社の人員はいらなくなります。

私の時代でさえ既に、各支店の相談・申し込み窓口は責任者を除き、非正社員、派遣、OB・OGでした。

 

今でも主に御年配に対応したカウンター相談・申し込み、電話業務は存在するでしょう。

しかしおそらく一部を除き、殆どが正社員でありません。

 

以上を考えれば、なくなりはしないが、今後の拡大は難しいと思われます。

何故なら、皆さんが旅行する場合、先ずネットで検索。

検索後、各社の商品を比較・検討をすると思いますので。

 

今なら明かしても良いと思うが、嘗て旅行業界に存在した慣例。

それは同じ旅行会社に勤務するが、各営業マンにより仕入れ値が違う事。

 

何の事か、少し分かりにくいかもしれません。

例えば同じ旅行会社のAさん、Bさんの場合でも、あるC旅館やCホテルに予約を入れた際、旅館・ホテル側からの料金提示が違う。

つまり同じ日・同じ条件で予約を入れても、AさんはC旅館から「9000円」と云われる場合、Bさんは「8000円」と云われる場合があります。

 

お客様(旅行会社を利用する方)には分りずらいかもしれませんが、何故そのような事態が起こるのか。

理由はAさんに比べ、Bさんが過去にC旅館・ホテルに実績がある為。

実績とは、BさんがAさんに比べ、過去にC旅館にお客さんを多く入れていると言う事。

過去C旅館・ホテルにお客さんを多く入れている為、BさんはAさんより、仕入れ値が安くなるという事になります。

 

分かり易い例を挙げれば、現代の携帯電話会社の料金割引を挙げれば良いでしょうか。

携帯料金も各会社・条件・契約年数・プランにより、個人の通話料金が異なります。

あれと同じと思っていただければ、分かり易いと思います。

 

おそらく、業界最大手「JTB」がこの様な状態であれば、二番手、三番手の業界「近畿日本ツーリスト」「日本旅行(TIS)」も同様でしょう。

既に旅行業界も、「斜陽産業」と言えます。

 

繰り返しますが、今後減る事はあれど、増える事はない業界だと思われます。

JTBの表向きは、「子会社の赤字が増えた」と発表していますが。

 

もう一つ気になったのは、先日JTBが対面販売の際、相談に来たお客様に対し、カウンセラー料を頂く予定という記事。

聊か時代と逆行していると感じた。

 

以前も述べましたが、出版、TVの既存マスコミも然り。

TVはYou Tubeなどの台頭で、立場が揺らぎつつあります。

 

嘗て昔は多く存在したが、今はなくなりつつあるもの。

消えたモノの代表として挙げるならば、

「個人経営の薬局、写真現像屋」

等ではないでしょうか。此の話は次の金融界にも繋がります。

 

②証券会社

証券業界最大手の「野村証券」が1000億円以上の大赤字の計上。

皆さんも証券会社と云えば、きっと野村証券を思い浮かべると思います。

今回、野村も決算で大赤字となりました。

 

私は現在、株式投資をしています。

しかし私は昔の形式である対面取引、電話取引は一切行っていません。

取引は、ネット証券で行っています。

 

ネット証券でしたら、証券会社からの営業もありません。電話での売買もしません。

自らの意向のみで取引ができます。

変なしがらみ、後ろめたさもなく、マウスのクリックひとつで済みます。

 

おまけに対面販売に比べ、売買て手数料もかなり安い。

対面販売に比べ、半分以下だと思います。各証券会社により、若干異なりますが。

 

しかし現在では各ネット証券ですら、過当競争が進み、利益が縮小する傾向があります。

各ネット証券も最新決算では、決して芳しいものではありませんでした。

過去のガラパゴス形式でやっている企業は、益々難しいと予測されます。

 

更に言えば、サービス業はもともと給料があまり高くない業界です。

旅行業界も噂に違わず、あまり高くありません。業界大手ですら、あまり高くありません。

 

大概、30代で何か役職が付きます。

40代になれば、現場は体力的に無理に近い。50代前半でほぼ退職の状態。

 

取締役にでもならなければ、会社に残るのは不可能。

退職前に平社員並みに役を落とされる可能性もあるので、注意が必要。

つまり退職金等、平社員並みと云う事にもなり兼ねない。

 

③銀行

銀行業界も然り。皆様も以前に比べ、銀行に足を運ぶ機会が減ったと思います。

ネット銀行の普及、振り込みがコンビニでも可能。

又、キャシュレス化の推奨もあり、昔に比べ行く機会が減ったと思われます。

 

但しキャシュレス化は、銀行側も望んでいる事。何故なら、人の労力・時間が省けますので。

銀行業もAIなどの発達で、今後人がいらなくなる業界の一つと言えるでしょう。

 

以上を考えれば、ネットの登場で以前から言われてましたが、産業構造の変化により今後縮小される業界が益々、増えるかもしれません。

今はまだハッキリしてませんが、確実にやってくるでしょう。

個人は会社がいつ巻き込まれるか分からない為、その時に備え、今後いろいろなスキルを身に着けなければないないと思います。

 

自分の勤めている会社が突然傾き、いつ社会に放り出されるか分かりません。

以前から述べていますが、今後年金制度は当てにできません。

何故なら政府は公言はしないが、先日金融庁は、「個人それぞれの自助での人生100年計画すべし」と述べた。

金融庁にさりげなく言わせ、国民の反応を見たという処であろうか。

 

その真相は、年金は既に破綻が近いと述べている。 今後は個人が老後生活を設定してくださいと宣言しているに等しい

 

年金問題については今後、折に触れ述べたいと思います。

今回は配信記事を見て、私の思うままに述べさせて頂きました。

最後までお読み頂いた方、誠にありがとうございました。