世間を騒がせ、遂に逮捕に至った「誤送金問題」について

近頃世間を騒がせている、誤送金問題。

誤送金された人物はなかなか返還に応じず、遂に逮捕という経緯に至った。

世間の方は返還に応じなかった人物に対し、なかなか厳しい意見をお持ちのよう。

 

確かに私も返金に応じなかった人物に対し、疑問を呈するが、更に疑問を呈すれば、果たして誤送金した役場・金融機関にも、問題がなかったのかとの念が生じた。

 

何故なら、実は私も過去に誤送金の当事者となった経験がある為。

その時の経験を踏まえ、今回の騒動を話したい。

 

そもそも何故、誤送金が生じたのか

タイトルの通り、何故、誤送金が発生したのか?

それは至って簡単。

送金しようとした役場側(今回は山口県阿武町)の送金担当者が、誤って他人の口座に約4630万円を振込んだ為。

 

明かな人為的ミス。此れは疑いようがない。

 

誰しも思うが、民間企業が約4630万円もの大金を振込む際、慎重に慎重を重ね、間違いがないか、何度も確認する筈。

自分一人で心配ならば、他の人間の手を借りて、ダブルチェックをすると思う。

普通は、そうしなければとさえ思う。

 

しかし、間違いが起きた。

此れは一体、どう云う事なのか?

 

理由はおそらく、「人の金」と云う意識。

税金で自分の金ではない為、反って心配などしなかったのではないかと思われる。

 

つまり人の金の為、もし間違っても、決して己の懐は痛まない。

何故なら、繰り返すが「税金」の為。

 

税金は「国民・市民・町民・村民」の血税。

血税で在り乍、お役所側はそのような意識が欠けていたのではないかと推測される。

 

人間誰しも働き始めた頃は、そのような意識はなかったと思う。

しかし、何年も勤めている中に、次第に血税という意識が薄れ、税金(公金)を大衆に配っているという意識に変化したのではないかと思う。

 

此れは長年勤めていればいる程、感覚が麻痺し、身に付く感覚。

大概長く勤めた役人は中央・地方を問わず、こんな感覚と思われる。

 

地方に行けば行くほど、その傾向が強い。

何故言い切れるかと言えば、以前ブログでも述べたが、私の両親と私が、そのような地域社会に生れ育った為。

今回はそれがメインではない為、割愛するが。

 

おそらく間違えた役人は上記のような経緯で、誤送金をしでかしたのではないかと思う。

 

一方、誤送金に係わった金融側は?

上記では誤送金した役場側の問題を指摘したが、今度は逮捕された人物に対し、振込を実行した金融機関に対し、指摘したい。

 

先ずは、金融機関が約4630万円の大金が公的機関から一個人に振込まれる際、振込を依頼した側(今回は阿武町役場)に確認を取らなかったのかとの疑問。

確かに振込手続きに不備がなければ、そのまま機械的処理で振込されるのは理解できる。

しかし、万に一つの間違いがないのか、改めて確認する作業を行わなかったのだろうか?

 

繰り返すが、公的機関から約4630万円の大金(税金)が個人口座に送金される際、金融機関は何らかの疑問が生じなかったのか。

 

喩えで、長年役場勤めを終えた人の退職金であれば理解できるが、それでも公的機関が一個人の口座に約4630万円もの大金が振込まれる事は稀。

金融機関も可笑しいと思わなかったのか。

又チェック機能というものが存在していなかったのかと、甚だ疑問を感じる。

 

公的機関から或る一定の金額を超える大金が振込まれる場合、金融機関側は確認作業をしていないと証明しているに等しい。

おそらく「無かった」と云う事。

そうでなければ、今回の出来事は起きなかった。

 

人間、誰しも欲がある。

いきなり自分の口座に大金が振込まれた時、一瞬驚き、其の後は暫くは、天にも昇った気持ちになるのではないだろうか。

 

大概の人間は、一瞬は夢をみる。

其の後は冷静になり、逆に何故このような事象が起きたのか不思議に思う。

軈て、何やら恐れさえ感じるのではなかろうか。

 

私が約5年前に当事者となり、感じた事はこのような感覚。

何故私の口座に見ず知らずの企業から金銭が振込まれたのか、疑問を感じた。

更に、何やら不安を感じた。

 

不安の理由は、得体のしれない企業から送金され、何やら犯罪にでも巻き込まれたような感覚に陥った為。

何故、犯罪に巻き込まれたような感覚と述べたのか。

 

実は大昔の犯罪で、態と他人の口座に大金を振込み、其の後間違えて振込んだ為、その金額を返してくれという事件が多発した。

 

敢えて事件と書いたのは、振込んだ方は間違っているのに態と関係のない口座に振込み、その後口座の持ち主に連絡。

連絡の内容は勿論、振込んだ金額の返金要求。

おまけに自分達が勝手に振込んだにも拘わらず、僅かばかりの期間だが一時期金を貸した為(本当は間違って預けたと云った方が正しい)、その間の利子を寄越せと迫った事件があった。

 

明らかに「詐欺事件」である。

読者の中には、そんな馬鹿なと思われる方がいるかもしれない。

しかし昔は、原始的な詐欺として、本当に存在した。

 

そのような詐欺をおこなう組織は凡そ反社会的組織、非合法組織だったが、その組織は脅迫・脅しなどで、無理やり金を返還させた。

更に利子まで取っていたという手法。

 

私はその事が頭にあり、誤送金の当事者となった際、真っ先に犯罪性を疑った。

その結果、私が取った行動は

 

誤送金の当事者となった時、私が取った行動

誤送金の当事者となった時、私は犯罪性を疑い、近くの交番に相談した。

話は前後するが、何故私が誤送金の当事者になったのを知ったのか。

 

それは金融機関から普通郵便で、誤送金の連絡が届いた為。

更に誤送金した側から金融機関に返還要求があり、返還には誤送金された側の返還承諾のサインが必要だった。

その為私に対し、返還処理に必要な書類のサインと、書類返信の要請があった。

 

ややこしい書き方をしたが、簡単に述べれば

・或る企業が誤って私の口座に、大金を振込んだ。

・金融機関(その時はゆうちょ銀行)も手続きに不備がない為、私の口座に送金した。

・其の後、企業が誤送金に気づいた。

・誤送金側(私の場合は企業)は金融機関(その時は、ゆうちょ銀行)に、返金を要求。

・金融機関の返金には、振込先(今回は私)の承諾が必要。

・金融機関は承諾書類の必要な個所の私のサインと、返信を求めたという経緯。

 

つまり返金には、

 私の承諾がなければ、振込金を勝手に引き落とし、誤送金側に返す事ができない 

と云う事。

 

重要だが、誤送金を知らせる通知が「普通郵便」で届いたと云う事も、私に或る種の疑いを持たせた。

常識に考えれば、大切な知らせは「内容証明郵便か、金融機関の人間が自宅を訪問」。

直接事情を説明し、返還書類にサインを求めるのが筋だと思う。

 

此の考えは私だけでなく、相談に赴いた交番の警察官も同様な意見を述べていた。

その時の警察官の発言は、全く正しいと思った。

 

重要な知らせを、普通郵便で通知。

何ら詳しい説明もなく只書面にて

 誤送金が起こった為、返金に必要な書類を送るので、サインして送り返して下さい 

との態度に聊かの疑問と、僅かな怒りすら覚えた。

 

こう云えば、分かり易いかもしれない。本人の知らない処で、何か関係したトラブルが発生。

しかし本人には、全く身に覚えのない出来事。

その為、

「トラブルは当事者間で処理する為、あなたは私たちの必要事項に協力して貰えば結構。後は此方が上手く処理しておくと」

何やら、そのように云われたような感覚。

 

自分が知らない処で何かが起こったが、自分が関与する事なく物事が処理され、まるで何事もなかったかのような、後味の悪いものだけが残ったと云えば良いのだろうか

 

もし皆さんが同じ立場だったら、一体、どうでしょうか。

やはり人間は、その時にならなければ分からないかもしれない。

 

今回の出来事も、まさに同じ。

当事者にならなければ、何とも言えない。それは私も重々、承知している。

だからこそ、今回世間を騒がせた約4630万円の誤送金問題は、決して他人事とは思えなかった。

そんな心持で、事件の推移を見守った。

 

まだ返金に応じなかった人物が逮捕され日が浅く、あまり詳しい事は分からないが、過去に同じ体験をした者から云えば、返金に応じなかった人物も問題だが、誤送金をした公的機関、金融機関にも何か問題があるような気がした。

 

さて皆様は、如何お考えようでしょうか?

 

(文中敬称略)