自動車事故の被害者になった時、甚だ感じた矛盾

突然ですが皆様、自動車を保有した事がおありでしょうか。

私は現在地方に在住の為、車が無ければ生活がほぼ不可能な環境にいます。

社会人となってからは、車を保有していない時期はありません。

それ程地方では車は身近な存在で、生活必需品です。

しかし必需品であるからこそ車に関するトラブルも、身近な出来事と云えます。

今回、その車に纏わるトラブルについて述べたいと思います。

 

車を運転する際、避けて通れないモノ

タイトル通り、車を運転する際、避けて通れないモノ。それは「自動車事故」です。

免許取得前、取得後の更新時で必ず、事故についての何かしらの注意、講習があります。

それでも免許取得後、事故に遭わない人はいないと思います。

それ程車を運転する限り、事故とは切っても切れない関係です。

つまり何時誰もが、被害者・加害者になる可能性があります。

 

幸いな事に私はまだ、加害者になった事はありません。しかし被害者になった事はあります。

それも何度か。思い出すだけでも、4,5回あります。

当然被害者である為、相手にやられたという事になります。

 

人身に近い事故もありましたが、その時は人身の届をしなかった為、相手方は大事には至りませんでしたが。

次に私が多く関わった事故について、説明したいと思います。

 

数多く関わった事故

数多く関わった事故。それは、「当て逃げ」。

たいがい外出先の駐車場で停めた後、車を離れ、車に戻った時、何処かにぶつけられた跡があったという事。

 

私が被害を受けた殆どが、このパターン。そして犯人は特定できず、当てられ損で終了。

車を所持している多くの人も、おそらく此のパターンが多いのではなかろうか?

 

その時は気づかなくても、洗車の際、今迄気がつかなかった箇所に新しい傷が付いている事が、毎回発見される。

これは車を持った人でなければ決して分からないであろうが、その日は憂鬱で全く気分がすぐれない。

数日は、そのような日が続く。

 

そして漸く心の傷が癒えたかと思えば、又同じ事が繰り返される。

恐らく此の繰り返しで月日が経ち、やがて車が劣化し始め、徐々に車に対する愛着が薄れていく。

そして次の車が欲しくなると云うのが、大概のパターン。

 

話は脱線したが、次に私が数々の当て逃げを経験した中で、印象深い事故について述べたい。

印象深いと云うのは勿論、「被害者になって腹が立った」という意味。

数ある当て逃げの中から、最も悪質と思われた2件を取り上げた。

 

確信犯に近い、当て逃げ

以前コンビニの駐車場で、当て逃げにあった。

その時は偶々目撃者がいてナンバーが特定された為、後日加害者が判明した。

警察から連絡があり管轄署に赴いた処、驚いた事に事件性はなく、ただの物損として処理された。

 

ブログを読まれて、甚だ疑問に感じる人がいるかもしれない。当て逃げなのに、何故逮捕されないのかと。

何故逮捕されないのか。それは 「事件性がない」 為。

 

つまり当て逃げした加害者が、

「当て逃げする意思はなく、たまたま車をバックしてブレーキを踏んだ際、私の車のブレーキが何時も大きな音がする為、今回もその音だと思った」

と証言した為。

 

ここ迄読まれても、まだ疑問に思われるかもしれない。

もっと簡単に言えば、警察は殆ど嘘と思われるような加害者の言い訳を何の疑いもなく、そのまま採用したと云う事。

当て逃げされた直後、私は警察を呼び、現場検証・事情聴取を受けたにもかかわらず。

それも他人の明確な証言があったにも係わらず。

 

他人の明確な証言とは、 「当て逃げした車のナンバーを記憶して、教えてくれた人物の証言」 

この証言で今回、加害者(犯人)が特定された。

もし証言がなければ、そのまま加害者(犯人)が特定されないままだった。

 

激しい怒りを覚え乍らも、渋々警察の説得に応じたが、警察は何の検証もなく事件性がないとして処理した事に、私は激しい怒りと疑問を感じた。

 

加害者の事情聴取後、私は警察署内で加害者と面談した。

しかしこの時は既に事件性がない為、警察は話合いの場を提供したのみ。

つまり既に 民事不介入の為(人身ではなく、物損の為)、当事者間で話をして下さいと の指示だった。

 

私はこの措置にも、甚だ疑問を生じた。

加害者は警察の前ではおとなしくしていたが、もし其の後、連絡がとれなければそれまでだった。

 ただ当てられ損の、逃げ得になるだけ だった。

 

幸い?にも此の時は、修理代の請求書を提示。修理工場で直接支払って貰い事を済ませたが、修理も最低の修理で終わった。

これは車を廃車にする際、見た目でハッキリ分かる傷だった。

 

この話には後日談がある。

私は二度と思い出したくない記憶だったが、私は後日、偶然にも加害者と再会した。

再会して驚いたのは、なんと加害者は事故当時、運送会社に勤務していた事

そして現在も、現役の大型トラックの運転手だったと云う事。

 

つまり運転のプロだったと云う事が判明した。

事故当時、運転のプロでありながら、自分が起こした接触事故に気づかなかったと証言していた。

 

更に悪質なのは、警察での当事者間での話し合いの時。

私は此のまま逃げられては不味い思い、本人に住所・氏名・電話番号を記入して頂き、免許証を見せて貰い、身元を確認した(警察署内の為、コピーは取れなかった)。

 

私はその場で加害者が大型二種免許を取得している事実に気づき、何気にその場で本人(加害者)に質問した。

 「何か運送関係の仕事に就いているのか」 と。

 

その時の加害者の答えは、 「いや違います」 とあっさり否定した。

しかし後日、私は自分の仕事場で加害者と再会した時、加害者は大型トラックを運転。

運送会社のロゴ入りの制服を着ていた。

 

結論を述べれば、

 

当て逃げした際、接触に気づいていたがその場を逃走。

偶々目撃者がいた為、苦しい言い訳をして、警察も相手の証言をそのまま認め、なあなあで処理したと推測する。

 

結局、私はバカを見た。

何故なら、警察は私と加害者との話し合いで、はっきり私と加害者の会話を聞いていた。

警察は話は聞いていたが、私には上記の事実を告げず、加害者の肩を持ったと云う事。

 

これが私が、当てられ損と主張する根拠。

 

更に追加すれば、おそらく運送会社では事故の過失で事故を起こした際、都合の良いように対処するマニュアルが存在するものと思われる。

その為今回もそのマニュアル通り振る舞い。虎口を逃れたと推測する。

 

よく運送会社の社員が事故を引き起こした際、人身として警察に届けないでくれ。治療費は全額払う。

もう点数(運転免許の点数)がない為と主張する事が多い。

実は此れ、マニュアルにある典型的な例

 

事故を引き起こした際、必ずそう云う事になっていると聞いた。

実際に友人がこれで、うまく丸め込まれた。

友人は後日、鞭打ちの後遺症を発生。既に示談の判子を押していた為、後の祭り。

車の修理のみで、治療費は自己負担となった。

 

此をパターンを、最も身近で見た経験がある。

 

実は私の父親が此れで亡くなっている。

父親の場合、商用車でなく自家用が相手だったが、示談成立後、身体に変調が起こった

其の後は入退院を繰り返し、最後は下半身不随となり、最後は話す事もできなくなった。

 父は遂に、3年後に亡くなった 

 

後になり考えれば恐らく事故の際、脊髄をやられていた。示談成立後の半年後に、症状が現れた。

その時はどうする事もできなかった。私はただ、弱っていく父を見つめるしかなかった。

 

諄々と話したのは、「単なる当て逃げと思うのは、大間違いだ」と一言述べたかった。

次に述べる当て逃げは、更に悪質。思い出しても未だに腹が立つ。

 

次に話す当て逃げも、加害者は勿論の事、同様に警察の対応にも甚だ疑問・不満が生じた為、敢えて述べたい。

 

悪質な当て逃げと、甚だ疑問な警察の対応

次に話す当て逃げは、旅行先の駐車場で遭遇した事故。

目撃者は「自分自身」。つまり私が車内にいた時、起きた事故だった。

 

私は車のエンジンと止め、運転席にいた。

すると前方に駐車していた車に、所有者(70過ぎの老婆)が乗り込み、後退を始めた。

私はその時、後退の勢いがあまりにも強い為、咄嗟に私の車に衝突すると予測した。

 

案の定、後退した車は、私の車の前方のバンパーに衝突した。

ぶっかった衝撃で、漸く運転手も接触に気づいたが、次の瞬間、老婆は信じられない行動をとった。

 そう「当て逃げ」したのである。自分の過失で事故を起こして起きながら。 

 

接触後、私が車から飛び出した時、運転手は私の存在に気づきながら、車を急発進させた。

 

明らかな当て逃げである。此処は結構、重要な処。

 

つまり事故を起こした本人(老婆)は、事故に気づいた。

しかし、誰もいないと思った車から私(被害者)が出てきた為、驚きのあまり、慌ててその場から逃走した。

 

此れは、本当に悪質。

当然私は逃げた車を追いかけ、ナンバーと車種を記憶。直ちに地元警察に連絡した。

処がその現地の警察も、何か頼りない対応。

 

私が事故現場を説明しても(有名な観光地にもかかわらず)、地元警察は、なかなか事故現場を把握できなかった。

通報してから約40分後、漸くパトカーがやってきた。

 

その時の警察官の事情聴取もモタモタしていて、何か要領を得ていない。

途中で分かったが、私の事情聴取を行った警察官は新米警官で、警官になってまだ間もない人物だった。

 

事情聴取の際、私は記憶している車種・ナンバーを告げた。

他の警察官は接触箇所の写真を撮り、その場でナンバーを照合。

照合の結果、当て逃げ犯は地元で、近所の人と判明した

 

直ちに数名の警察官が、当て逃げ犯の宅に急行。

警察は当て逃げ犯の自宅に行き、加害者家族に事情を説明、警官は加害者の帰宅を待った。

しかし当て逃げ犯は、やはり当てた現場を見られたと把握していたのだろう。

なかなか自宅に戻って来なかった。

 

加害者が直ぐに逮捕されると思っていた私は、現場で逮捕の報を待ち続けた。

しかし加害者がなかなか帰宅しない状況を警官から聞いた。

私は時間の都合で次の目的地行かなければならない為、仕方なく事後処理を警察に任せ、その場を後にした。

 実は此の警察に後の処理を任せたのが、失敗の基だった。 

 

私は現場を離れた後、次の目的地に着いた時、暫くして警察から連絡を受けた。

連絡では当て逃げ犯が自宅に戻り、警察が本人に事情を説明したとの事だった。

 

私はこの時、警察が何を云っているのか分からなかった。

 

私としては目撃者兼、証言者であり、ナンバーも特定。警察の話では、自分の車と相手の車の接触箇所も付合していた。

 

その為、私としては「悪質な当て逃げ事件として、相手は逮捕されるもの」とばかり思っていた。

 

処が警察が私に述べた内容は、全く予想だにしなかった内容だった。

私の事情聴取・証言では、明らかに当て逃げだが、当て逃げした老婆が警察に話した話は、私の想像とはあまりりもかけ離れたモノだった。

 

当て逃げした老婆は、

「車の接触にも気づかなかったし、接触後に急発進して逃げた際、車から飛び出してきた私の姿・声にすら気づかなかった」

と警察に証言した模様。

 

私は、全くふざけた言い訳としか思えなかった。

当て逃げした老婆は接触後、衝撃に気づき、一瞬車を止めた。

そして乗っていないと思っていた車から人(私自身)が飛び出してきた為、驚きのあまり車を急発進させ、その場を逃走した。

 

私が大声で怒鳴っているのも無視。

其の場から逃げたのである。因みに、運転手側のガラスも開いていた。

私の声は、明らかに聞こえていた。

 

これは明らかに悪質。

 譬え私がいなくとも接触した際、おそらく黙って其の場を逃走したものと思われる。 

老婆は当て逃げをした事、目撃された事を明らかに認識していた。

 

その上で老婆は現場を逃げ出し、自宅に帰る迄の間、事故に詳しい人間、或いは家族等に連絡を取り、対応策を練っていたのではないかと思われる。

明らかに、時間稼ぎをしていた。

相談末、老婆はあらぬ入れ知恵をして、ゆうゆうと自宅に戻ってきたのではないかと推測する。

 

警察も警察。

当て逃げした老婆の証言を、そのまま鵜呑みにしたのは、私には驚きだった。

つまり私の言い分ではなく、当て逃げした老婆の言い分を何の疑いもなく受け入れたと云える。

此れは本当に吃驚した。

 

更に驚いたのは、警察の其の後の対応。

 

警察が私に伝えたのは、 「人身ではなく物損の為、後は当事者間で協議してください」 との事。

此れは前述したコンビニの当て逃げの時と同じ。

因みに私は「旅の人」で、「現地の人」ではない。どうやって協議すればよいというのか。

 

その旨を私が警察に質問すると警察は

「私の氏名と携帯番号を向こうに教えましたので、当人からの連絡を待つように」

との事。

 

私は二度、耳を疑った。

・一度目は、当て逃げした加害者の証言を、何の疑いもなく受け入れ、事件性なしと判断。処理した事。

・二度目は、事後処理を当事者間に丸投げした事。

 

だが一番の問題は

警察は被害者の私に何の承諾もなく、勝手に悪質な当て逃げ被害者に氏名・携帯の番号を教えた

事だった。

 

本来、逆のケースではなかろうか。

私は既に現地におらず、他の場所に移動してしまい、二度と現場に戻れない状況。

 普通であれば警察が主導権を発揮して、警察署・交番などに加害者を呼び出し、その場で私の携帯に掛けさせるのが妥当ではなかろうか? 

 

加害者は接触後、被害者が目の前にいるにも関わらず、逃走した人間。

所詮、加害者の人間性が計り知れる。

本人(加害者)に連絡を委ねても、果たして連絡してくる人間とは思われない。

 

ましてや、今後二度と顔を会す事のない、他所の人間だとすれば。

警察は、加害者の性善説に基づいた措置を取ったに等しい。

 

案の定、其の後待てど暮らせど、加害者からの連絡はなかった。 私は余りにも頭にきた為、警察に対し加害者からまるで連絡がない事実を訴えた。

 

しかし、その時の警察の対応は、「民事不介入」と云う名目で全く取り合ってもくれなかった。

 一体、何方が正しく、何方の人権を守っているのか分からない対応だった。 

 

おまけに警察は被害者の自分の指名と携帯は、勝手に加害者に教えた。

しかし私が余りにも痺れを切らし

「連絡がない為、私自身が加害者に連絡をする、その為に加害者の氏名と連絡先を教えてくれ」と告げても、今度は「個人情報になる為、此方から被害者の情報を教える事はできません」

の一点張りだった。

 

全く被害者と加害者、何方の人権を優先しているのかと思わされる出来事だった。

甚だ理解に苦しんだ。

 

現地警察と加害者との間で何か裏取引であったのはないかと疑わざるを得ない状況だった。

 

後になり冷静に考えてみた処、私はこの様な仮説を立てた。

被害者の私は、現地では所詮「他所者」。 加害者はひょっとして現地では、かなり名の知れた有力者に繋がる人間だったのかもしれない。

 

そんな馬鹿なと思われる方もいるかもしれないが、地方に成れば成る程、いい加減でなあなあな処理が罷り通る事が、多々ある。

人間長く生きていれば、そんな馬鹿なと思われる事も、陰では平気に行われている事が徐々に理解できる。

 

田舎になれば成る程、いい加減。

何故そう言い切れるかと言えば、私の両親が嘗てそのような田舎の出身だった為。

 

田舎に成れば成程、特定有力者の匙加減一つで、物事が決まってしまう。

令和の時代を迎えた現代でも、その流れは脈々と受け継がれている。

まさに「中世の村社会」と云えば良いであろうか。

 

私の両親は、それが嫌で都市に引っ越してきたクチ。

私が偶に冠婚葬祭で田舎にいった時、未だに信じられない慣習・風習に出くわし、辟易した経験がある。

 

話は脱線したが、実はそのような事情もあったのかもしれない。

あまりにも信じられない加害者と警察の対応だった。

疑えば、きりがないような出来事だった。

 

今回は長々と過去に経験した事故について述べてきましが、皆様も何かそのような矛盾した御経験はありませんでしょうか?

皆様、くれぐれもご注意下さい。

 

(文中敬称略)