警察内部の悪事 『リーサル・ウェポン3』

★懐かしいアクション映画の名作

 

・題名    『リーサル・ウェポン3』

・監督     リチャード・ドナー

・脚本     ジェフリー・ボーム、ロバート・マーク・ケイメン

・製作     ジョエル・シルバー、リチャード・ドナー

・音楽     エリック・クラプトン、マイケル・ケイメン、エルトン・ジョン

・配給     ワーナーブラザース

・公開     1992年 米国

・原作     シェーン・ブラック

 

出演者

 

◆マーチン・リックス:メル・ギブソン

パート1、パート2でもお馴染みの型を無視したロス市警に勤める、やり過ぎ刑事。今回も初っ端からやり過ぎ、へまをしでかす。いちパトロールに格下げも、持ち前のタフさで事件を解決。前回同様、最後には無事難事件を解決する。

 

◆ロジャー・マートフ:ダニー・グローバー

ロス市警に勤めるベテラン刑事。退職一週間前にて、例の如く相棒リックスの無謀ぶりに付き合わされ、いちパトロール警官に降格させられる。

 

◆ローナ・コール:レネ・ルッソ

内部警察捜査官。偶然パトロール警官に降格したリックスとマートフが捕まえた犯人が、内部調査官の追っている事件とぶつかり、二人と衝突を繰り返しながら、事件を解決する。最後は毎度お馴染みの二人のハチャメチャに付き合わされ、何とか事件を解決する。

 

◆レオ・ゲッツ:ジョー・ペシ

前回から登場する、弁舌豊かな実業家。最後のパート4にも登場する、準レギュラー的存在。前回は税理士として登場していたが、今回は何でもやる実業家として登場している。

 

◆ジャック・トラビス:スチュアート・ウィルソン

現役時代も悪徳であったが、仕事中急に失踪。そのまま刑事を辞め、悪の道に進む元悪徳刑事。元警官の立場を利用。警察署からの押収物を横領。横流しなどを行い、悪事の限りを尽くす。

 

◆マーフィ警部:スティーブ・ケイハン

リックス刑事とマートフ刑事の上司。口うるさい面はあるが、二人の良き理解者。二人がへまをしながらも庇い、二人を見守る。レオ・ゲッツを同じで、準レギュラー的存在。パート4でも最後の記念写真では、家族扱いとして、写真におさまっている。

 

◆トリッシュ・マータフ:ダーリーン・ラブ

毎度お馴染みの、マートフ刑事の妻。又リックス刑事の良き理解者でもある。

 

◆リアン・マータフ:トレイシー・ウルフ

パート1から登場する、マートフ刑事の長女。今回は社会人となり、初めて映画に出演する。しかしリックスのちょっとした勘違いから、役を降ろされ掛けるが、リックスの強引な要求により役を続ける形となる。

 

◆ニック・マータフ:デイモン・ハインズ

パート1から登場する、マートフ刑事の長男。パート1から、かなり成長しており、既に高校生となっている設定。今回は劇中にて、幼馴染であった友人が悪の道に進み、その友人が自分の父(マートフ)に射殺される設定となっている。

 

◆キャリー・マータフ:エボニー・スミス

パート1から登場する、マートフの末娘。ニック同様、かなり成長していて、パート1での長女リアンの様な立場になっている。

 

◆タイロン:グレゴリー・ミラー

元警官トラビスの取引相手。トラビスがなかなかブツ(警察の横流し銃器類)が手に入らず、苛立つ。劇中では、自分の息子の幼馴染(ダリル)を射殺したマートフに銃で脅され、トラビスの在処を白状する。

 

◆ダリル:ボビー・ウィン

マートフの息子ニックの幼馴染であるが、高校を中退。ギャングの道に進む。麻薬取引中、リックスとマートフと銃撃戦となり、マートフに射殺される。

 

◆精神科医:メアリー・エレン・トレイナー

毎度お馴染みの、警察署内の精神科医。何気に、いい味を出している。今回もさりげなく、惚けたイメージで登場している。

 

◆デロリス:デロリス・ホール

リックスとマートフがパトロール中、現金輸送車を装った犯人を追跡する際、現場に鉢合わせた本当の現金輸送車の警備員。事件発生後、犯人追跡の際、偶然マートフを乗せた女性警備員。事件以後、マートフを気に入り、警察署内まで押しかけ、マートフに気を寄せる。

 

 

あらすじ

 

毎度お馴染みの、ハチャメチャぶりを発揮する凸凹コンビのリックス刑事とマートフ刑事。冒頭でビル内の駐車場の車の中にて、爆弾ありとの通報を受け、二人は現場に直行する。

現場のついた二人は、爆弾処理班の到着を待たず、爆弾を解体し始める。リックスは以前ベトナムでの特殊部隊にいた知識で、爆弾を処理しようと試みるが、あえなく失敗。

二人は爆弾の解体中、現れた猫一匹を救うのみでビルは大破していまった。ビルが大破した後、爆弾処理班が到着。二人は警官仲間から、皮肉な拍手を貰う。

翌日から二人は爆弾処理のへまの処罰として、刑事から平警官(パトロール警官)に降格を喰らう。マートフは警察を一週間後、早期退職を控えての降格人事だった。

マートフは当然、リックスを詰る。喧嘩しながら二人はパトロール中、現金輸送車の職員に偽装した強盗に出くわす。

大捕り物の末、犯人一味の一人を逮捕する。捕まえた容疑者は只のコソ泥かと思いきや、実は警察内部の汚職にかかる事件であることが判明する。

捕まえた容疑者を尋問しようとする二人は、尋問に向かう途中、署内のエレベーター内で警察の内部調査官(ローナ・コール)に出くわす。

ローナの目的はリックスとマートフが捕まえた容疑者の、身とも引き渡しだった。当然リックスとマートフは納得がいかない。

納得がいかない為、二人は昨日まで自分の直属の上司であったマーフィ警部に話を付けにいく。マーフィ警部の話では、どうやらこの一件は警察内部で極秘に調査している事件と関わりがあり、こそ泥と思われた容疑者が重要な手掛かりであると判明、内部警察身元引き渡しを要求している状況だった。

 

当然二人は面白くない。そこでマーフィ部長は二人を内部調査官たちに協力する名目で、二人を刑事に復職させる。

復職したのは良いが、二人と内務調査官(ローナ)が話をしている最中、外部からの侵入者により、重要な手掛かりとなる容疑者が署内の取調室で殺害されてしまう。

殺害後、警察内部で極秘に設置された監視カメラを調べた結果、殺害した犯人は元警官(ジャック・トラビス)である事が判明。

リックスとマートフは、今回内務調査官が動いている理由は、どうやら元警官が裏に居て悪事を働いている事を嗅ぎ付ける。

始めはリックスとマートフを毛嫌いしていたローナも次第に二人を理解し、協力を求める事になる。協力した3人はやがて、元警官で今は元警官だったという立場を利用したジャック・トラビスの悪事を追求、組織を壊滅する事になる。

 

見所

 

冒頭にて爆弾を仕掛かけられた車が、ビル駐車場にて発見される。リックスとマートフ刑事が現場に登場するが、殺人課の為本来は管轄外。しかしリックスは例の如く、なんにでも首を突っ込む性格の為、爆弾処理班を待たず、自らの手で爆弾処理を試みる。

結果は見事に失敗。ビルは大破(パート2と同じで、派手な始まり方)。当然二人は失敗の責任を取らされ、刑事からパトロール警官に降格となる。マートフは退職一週間前での出来事だった。当然マートフはリックスと詰り、二人は口論となる。

 

口喧嘩しながらのパトロール中、二人は現金輸送車を装ったこそ泥の現場に出くわす。二人は大追跡の末、一味の一人を逮捕する。

逮捕後、一味が使った拳銃の弾丸を調べた結果、弾丸は特殊加工された弾丸で鋼鉄も貫通すると言われ、警官に支給されている防弾チョッキも貫通する弾丸(通称、コップキラー)と呼ばれていた。

更にコップキラーの弾丸が使われた事で、警察内部の調査官が動きだす羽目となった。どうやら警察内部の汚職が絡んでいると思われた。

内部調査官は二人が捕まえた犯人の引き渡しを、要求する。納得がいかなない二人は、マーフィ部長に話を持ち掛けるが、部長自身もたった今話を聞いたばかりで、何のことかさっぱり分からない。

皆で揉めている隙に、逮捕した犯人が刑事と名乗る人物に、署内の取調室にて殺害された。隠しカメラを調べた結果、殺害した人物は元警官(悪徳)有名だった。名前は、ジャック・トラビス。

トラビスは捜査の張込み中、急に失踪。そのまま警察を辞め、どうやらいまでは元警官の立場を悪用、悪事の限りを働いている模様。

トラビスの悪事が警察内部の不祥事に繋がり、内務調査官が動いている塩梅だった。

 

前回の出演の評判が良かったのか、今回更に最終回のパート4迄出演する、レオ・ゲッツが劇中、節々の場面で、いい味を出している。アクション映画中でのお笑い的要素を担っている。

今回は不動産を始めとする、何でも屋、調達屋とも言える。

二人が出勤する際、マートフの息子ニックが嘗ての幼馴染であった友人(ダリル)に自分達の仲間(不良グループ)に勧誘されている処に遭遇する。

その時、かわしたマートフとニックの会話が面白い。ニックは当時の流行り言葉を父マートフに投げかけるが、マートフは分かった振りをして返事をしているが、実はニックの言葉を理解していない。

当時地上波で放送されていた際(20年以上前の話)、やはり当時の流行語にて意訳されていた。今日本語に意訳されるのであれば、現在の流行語で訳されると思われる。

 

当時の地上波での意訳では、マートフが息子ニックに対し、

「グレるなよ」と話かけた時、

ニックは父マートフに対し

「バッチリだよ」と返答していた。DVDでは勿論の意味で、「モチさ」と訳されていた。

 

娘リアンの仕事場でひと騒動した後、警察に向かうリックスとマートフだが、二人の会話と警察署での制服に着替えている際の出来事が、何か仕事を引退する前の男のもの悲しさを物語っている。

妙にナーバスになっている云うのか、何かもの哀しい気持ちにマートフが捉われているのがよく分る場面。髭の剃り方など、後の伏線となっている。

それは息子ニックが成長して、カミソリで髭をそる。その時、息子の髭を剃る仕草がぎこちなく、思わずマートフが息子ニックにカミソリでの髭の剃り方を教えるシーンが後に登場する。

その際、マートフが思わず息子のニックを抱きしめるのが、印象的。仕事で息子の友人(ダリルを銃殺)を殺害、その葬儀に向かう前の出来事だった。

愛しい息子に済まないと思うと同時に、自分は老いてしまったが、息子は此れからに人生。髭の剃り方を子供が親から教わるのも何気ないシーンに見えるが、人間の歴史の伝承とも言える。

読者も親から教わった事が、色々あると思われる。髭の剃り方を教わるシーンも父から息子への、さりげない歴史の継承とも言える。

今回は息子ニックに焦点が当てられているが、パート4では確り長女リアンに焦点が当てられている。つまり娘の女性としての成長が、次作にて描かれている。

現金輸送車偽装の犯人(ビリー)がトラビスに殺害された事で、二人はあえなく解任。其処にレオがやってきた。レオは以前トラビスの頼みで、アイスホッケーのチケットを手配したとの事。

3人はアイスホッケー場に行き、トラビスを捕まえにいく。リックスの機転で(室内アナウンスで呼び出し)トラビスをおびき出し、トラビスを追跡するが、逃げられてしまう。

レオがトラビス追跡中、トレビスに撃たれるが軽傷。レオを病院に収容した後、二人は嘗て殺人課にいて今は、街でハンバーガショップを経営しているエディーの店にいく。

尚、エディーは確かに嘗てロス市警に所属していた。何故なら、パート2の劇中にてリックスが拘束服を署内で時間以内で脱げるかどうかの賭けをしているシーンがある。その時、同僚の一人として登場している。

シリーズと通し、整合性が取れている映画であるが、此処のみリックスとエディーは初対面の設定となっている。

 

マートフがエディーのバーガーショップでハンバーガーを作っている時、リックスはギャング同士の麻薬取引の現場を目撃する。

リックスは当然、現場に踏み込む。しかしリックスの僅かな油断で敵にやれ、苦戦する。其処にマートフが登場。敵はマシンガンで応酬。銃撃戦の末、現場に残された一人の黒人少年を射殺する。

射殺後、顔を確認すると射殺された少年はなんと、劇中でも登場したマートフの息子ニックの友人ダリルだった。

麻薬取引とは言え、息子の友人を射殺したマートフは精神に深い傷を負い、自暴自棄になってしまう。自宅に帰らず、自分が係留するボートで飲んだくれてしまう。

マートフが翌日になっても出勤せず、リックスは署内で内務調査官ローナに出会う。ローナは初めは拒むが、リックスの申し出を受け、協力を依頼する。

リックスとローナが男子トイレで話をする際、トイレでリックスに爆弾について話かける人物(ベッカー)がいる。この人物こそ、パート2にてマートフの自宅のトイレに爆弾が仕掛かられた際、爆弾処理班のリーダーとして登場した人物。

シリーズを跨いでいるが、確り整合性が取れていると言える。

 

ローナから話を聞き、今回の事件の裏には元警官(トラビス)が関係している事を知る。ローナの話を聞き、リックスはローナと一緒に、一味のアジトと思われる場所を捜索する。ローナは只の内務調査官ではなく、現場でも有能な警官と分かるシーンとも言える。

其処には、腹をすかせた大きな番犬がいた。リックスは以前コリー犬(サム)を飼っていた事。今回禁煙の為、犬のビスケットを所持していた為、上手く犬を手懐ける事に成功する。

二人は、敵が(トラビスの一味)警察から盗んだ多数のマシンガン類を押収する事に成功する。敵のアジトから車で逃げる際、犬がリックスを慕い敵のアジトから逃走してくるのが、又面白い。

其の後、ローナの自宅でリックスが傷の治療を受ける際、二人は今迄捜査で受けた自分達の傷を自慢するに中にムードが高まり結ばれるが、公開された当時は男女が結ばれるまでの過程が、珍しいと言われていた。

その時の照れた様な犬の仕草が、何気に愉快。

ローナとの行為の後、リックスはボートで飲んだくれているマートフの様子を見に行く。マートフは息子の友人を殺害した事が精神的苦痛となり、酒に溺れ荒れていた。

リックスはパート1から今迄のマートフとの関係を諭し、必死にマートフを説得する。このシーンは今回の映画の名シーンの一つと言える。男同士の友情故、二人が本気で殴り合い、最後には二人で海に落下。海中にいる際、郡警察がやってきて注意されるというオチまでつく。

リックスに説得されたマートフは、自分が殺害したダリルに葬儀に参加する決意を固める。その時、前述したがマートフが息子の髭剃りを見て、息子に髭の剃り方を伝授する。

其の後、ダリルの葬儀に参加、マートフはダリルの母に殴られながらもダリルの父にきついながらも、間接的にダリルの父の発言により、赦しを得る。

マートフがダリルの母に殴られた時、マートフの家族(妻トリッシュ、息子ニック)が父(マートフ)によりそうシーンが、何と印象的と言える。劇中にて家族愛が垣間見られたシーンと言える。

 

葬儀後、マートフは狂ったようにトラビスの手掛かりを求め、リックスとローナと供に街を駆けずり回る。

敵のアジトでひと騒動後、署に戻ったリックスとマートフが「回し蹴り」を試すのが面白い、リックスはまだ若い為、回し蹴りが見事にきまるが、マートフは歳の為、思うように体が動かない。回し蹴りをするも、足が上がらず、署内に設置された飲料水のボトルを蹴ってしまう。

此れには署内の皆が、大笑い。私も画面を通じ、大笑いした。因みにマートフが覚悟を決め事をする際、例の如く首をひねる処が、何気に細かい描写。

マフィ警部を人質にして警察内部の保管庫に盗みに入るトラビスだが、警察保管庫がごく当たり前の様に、地下鉄に繋がっているのが意外だった。

トラビスとの銃撃戦の際、射撃の上手な若い警官が(22歳の設定)トラビスの凶弾に倒れるのが、ミソ。思えば劇中の初期、リックスが署内の射撃場にて「コップキラー」の説明をしていたシーンが伏線だったと言える。

リックスがバイクでトラビスの車を追跡するシーンが、もう一つの重要な見所と言える。アクション映画の醍醐味が盛り込まれている。

追跡後、再びトラビスに逃げられるが、その時現場に賑やかに現れるレオがまた、いい味を醸しだしている。本当に面白い。正に名脇役。

因みに高所から落ちたリックスが又肩の関節が外れ、壁にぶつけ肩をいれる場面は、前回と同じ。二人はレオから聞いたトラビスが建設を進める、建設地に直行する。

其処で、レオから話を聞いたローナと出会う。3人はトラビスの現場に乗り込む。トラビス一味と銃撃戦の際、リックスが弾薬を積んだ車を運転。その後マートフが銃で火を点け、車の弾丸が花火のように打ち上がるシーンがあるが、あれは映画の為の演出。

実は弾丸は発射されていない時、周囲から火を点けても映像の様に、派手に飛び散る事はなく。確かに爆発するが、其れほど強い爆発ではない。

以前外国の消防署の実験映像で、同じ状況を想定して実験していたが、消防防護服に僅かな傷を負わず程度だった。

銃撃戦の最中、ローラが撃たれ重傷となるが、最後は一命を取り留める。一命を取り留めた事で、今迄(パート1.パート2)とは違いリックスに幸せが訪れる事になる。

これはパート4の伏線ともなっている。

 

トラビスはリックスの追跡の末、皮肉にも「コップ・キラー」の弾丸入りのマシンガンで撃たれ絶命する。リックスはトラビスを射殺した際、意味ありげに「元コップ・キラー」と呟いて、事件は解決する。

事件解決後、一時引退を決めていたマートフであったが、退職を新たに伸ばす事を決意する。そんな事を知らずに家を売却したと喜んできたレオを、またすげなく追い返す。

マートフは引退を撤回して、いつものように出勤する。エンディング中、オープニングと同じく爆弾事件が発生。現場に直行するが、再び爆弾が爆発。

二人はまた自分達の所為にされる事をおそれ、現場から立ち去る。此処で映画は終了する。

個人的意見としてパート4も見た上で述べるが、このパート3が一番出来が良かったと思う。

 

追記

 

主題歌『Runaway Train』は何と、有名な音楽家「エルトン・ジョン」が手掛けている。思えばパート2では、主題歌『チアー・ダウン』は「ジョージ・ハリスン」が手掛けていて、劇中の音楽にも、「エリック・クラプトン」が関わっている。

道理で豪華なアクション映画だったと、今更ながら思う。

前回も述べたが、監督を始めとして脚本等のスタッフが、シリーズを通じ同一人物である為、あまり前作とのストーリー、人物に於いて矛盾が少ない。設定にムラが無い為、継続して見れるのがこのシリーズの特徴と思われる。

 

特にマートフ一家の子供達が、徐々に成長していく過程が手に取るように分かるのが興味深い。パート1に比べ、姉(リアン)以外の二人が特に成長しているのが分かる。子供の成長が如何に早いものかと実感する。

劇中初頭で二人が現金輸送車偽装の犯人を追跡する途中、犯人の輸送車が路上に停まっていた車にぶつかるシーンがあるが、例の如く当時のアメリカ社会の経済状況を反映している。

パート1、パート2でも述べたが、当時アメリカ経済を低迷、日本・ドイツなどの諸外国がアメリカ市場を凌駕していた。劇中でぶっかった車は勿論、日本車(ホンダのシビックと思われる。因みに現金輸送車は、フォード)。

経済的な鬱憤を、劇中にて晴らしていたのではないかと思われる。此れは前回のパート2でも、詳しく述べている為、宜しければ、参考にされて下さい。

前回:ハチャメチャ刑事と警部補との名コンビ復活 『リーサルウェポン2』

 

現金輸送車の犯人を追跡した際、登場した警備員の女性が愉快。追跡中もさることながら、どうやらマートフに惚れたらしく、其の後もプレゼントを持ちロス市警にまで押しかけるのが面白い。レオと同様、印象的なキャラクターと言える。

同じ印象的キャラと言えば、毎度登場する署内の精神科医。今回もマートフが息子の友人ダリルを射殺後、リックスとマーフィ警部が署内で話をしている最中に登場する。

その時3人(リックス、マーフィ警部、精神科医)が歩きながら会話をするが、女性の精神科医が途中でクシャミをしている。あれは全くの偶然と思う。あまり違和感がない為、OKが出たものと思われる。それでなければ、撮り直しが利かなかったのであろうか。

 

レオ・ゲッツがケガをして手をつり、署に現れた時、レオに対し「関係者以外は、立ち入り禁止です」と声を変えた白髪の女性警官は、パート1で署内で聖歌隊を編成して指揮を執っていた女性。パート2では登場していなかったが、今回このシーンのみであるが、しっかり登場している。

 

リックスが地下鉄から逃げたトラビスの車を白バイで追跡する際、一瞬「デルタ航空」の飛行機が映る。実はこれ、暫し映画内で使われる宣伝。

実はデルタ航空は、パート1でも登場している。登場する場面は映画冒頭で、ジングルベル・ロックが流れる際、ホテルのベランダから少女が飛び降りるが、そのシーンを目撃したと名乗る売春婦(デキシー)が登場する。

その売春婦が怪しい睨んだリックスとマートフが売春婦(デキシ―)の家を訪れる直前、何の前触れもなくデルタ航空の飛行機が映像に映っている。映画をみた当初、何も感じなかったが、何回も見直す中に意味が理解できた。

リックス・マートフ、そしてローナの3人でトラビスのアジトに踏み込んだ時、リックスが「サイホンの法則」で車からガソリンを出す際、「エクソン」と思わず叫んでいるのも同じ。

(文中敬称略)