昔は頻繁にしていたが、いつ間にやめてしまった趣味はないだろうか。

皆様も振り返れば、幾つか思いつく筈。それが何故しなくなったのかは、考えても理由は分からない。

今回は或ることがきっかけで、再び始めた趣味について述べたい。

子供の頃、無意識に始めたもの

私が生まれ育った処と云えば、所謂「田舎」。それもかなりの田舎と云えるかもしれない。

そんな処で育った田舎には当然の如く、山があり川があり、そして海があった。

少し歩けば、川があった。

その為、小さい頃から自然と遊んだものと云えば、「釣り」。

あらゆる環境が揃い、釣りは当時の遊びとして必然だった。

子供だったので釣りのデビューは川。海は危険ということで、親から禁止されていたのも理由の一つ。

時間があれば友人を伴い、近くの川に出かけた。今にして思えば、それが良かったのかもしれない。

川から釣りを始め、徐々に進歩して何時しか海釣りにデビューしたと記憶している。

川で釣れた魚は、フナ、ヘラブナ、鯉、ハゼ、ボラ（産卵期の河口）等であろうか。大概は、鯉かフナ。

川ではあまり魚の種類は少なかったが、子供には十分楽しめた。

釣り方も生き餌ではミミズ、赤虫、練り餌さ等。仕掛けも毎回獲物が同じ為、大した道具を揃えなくても子供の小遣いで賄えた。

竿も「延べ竿」と呼ばれるもので、それ一つあれば丸一日楽しめた。そのうちお金が貯まり、投げ釣りで必要なリールを購入した。

リールを購入したのは良いが、使い方が分からず何度も失敗を重ね、失敗から自分で学んでいったものだった。

今思い出しても懐かしい。当時は、一生懸命だったと記憶している。周りの友人も、同じ気持ちだった。

釣りは田舎でしか味わえない、子供の遊びだったのかもしれない。釣りは当時の私には、生活の一部と化していた。

親に禁止されていたが、少し腕が上がったと感じた頃、親には内緒で友人と暫し海に出かけ、釣りを楽しんでいた。

今考えればやはり、親の考えが正しかったのかもしれない。それは自分が年を取り、親の世代になったからかもしれないが。

運よくたいした事故もなく、子供のみで海釣りができたものだと改めて思う。

そんな無謀なことをしてまで、釣りは子供心に楽しい遊びだった。

釣りをしなくなった時期

それだけ好きな釣りだったが、ある時を境にしなくなった。

それは小学校を卒業して、中学に入学した時。これは誰もが経験があるのではなかろうか。

やはり中学に入れば、学業や部活等に忙しく、たまたま休みとしても釣りにいこうという気が起こらなかった。

譬え休日でも、何かしら学校に関する活動をしていたと思う。

現在の部活は活動廃止の傾向にあるが、私が中学の頃は略１００％、何かの部活に入らなければならなかった。

当時運動部だった為、日曜日も当然練習。時々、練習試合になることもあった。

更に私の頃は週休二日制でなく、土曜日は俗に「半ドン」と呼ばれた午前中も授業。

その為、弁当持参で午後はみっちり５時近くまで練習した。殆ど休みがなかった。

春休み、夏休み、冬休みなども当然登校して練習した。今振り返れば、よくやっていたと我ながら感心する。

そんな状態だった為、小学校を卒業して中学の時、全く釣りをしなかった、いや出来なかっといったほうが正解かもしれない。

結局中学では、釣りに行った記憶はなかった。

高校では更に

中学でも釣りをする時間が取れなかったが、高校に入れば更に時間がなくなった。

高校時代では釣りどころか、普段の生活時間ですら足りなかったような気がする。

とてもでないが、学業と部活動の両立ですら難しい環境。私は中学と同じ部活に入部したが、程なくして辞めた。

理由は授業後、部活動をする体力と勉強する時間がなかった為。入部して練習が終わるのが、大概午後７時頃。

それから帰宅して食事、入浴等済ませれば、軽く午後１０時は超える。それから今日の授業の復習と明日の授業の予習等、できる筈がない。

練習の疲れが眠りを誘い、午前零時過ぎには布団に入っていた。

翌朝は午前６時に起きなければならなかった為、入学した当時の１６歳の私の睡眠時間は約５～６時間程。

当時の風潮だったのかもしれないが、生徒はおろか先生や部活の担当も、寝ない事が何か美徳とされていた時代。

いまそんなことをすれば、虐待と世間が騒ぐかもしれないが、本当に当時は信じられない考えが罷り通っていた。

私はいろいろ考え、一年の夏休みを前に退部した。今振り返っても、それは正しい選択だったと断言する。

何故なら、そのまま部活を続けていてもレギュラーにもなれず、学業も中途半端な成績で終わったと思われた為。

私は部活を諦め、学業に専念した。

多少の浮き沈みはあったが、学業に専念した私は一浪したが、何とか東京の大学に進学した。

だいぶ話が長くなったが、その頃には釣りの事など念頭になく、小学校を卒業して約７年、全く釣りという行為を忘れていた。

道具もそれ以来、物置で眠っていた。道具の存在すら忘れていた。

こう考えれば釣りという趣味は、「時間に余裕がある時しかできない趣味」と実感する。

東京では天然の魚は皆無

私は高校を卒業後、一浪を経て東京の大学に進学した。

皆様がおそらくご想像した通り、東京にいた私は魚に触れることすら皆無だった。

東京のほぼド真ん中に住んでいた私は（東京都中野区）、天然の魚を見る事すらなかった。

見たとすれば電車から神田川が見えた時、川に鯉がいるのを見た程度。

決して自然とは言えないが、新宿から総武線に乗り、四谷を過ぎた市ヶ谷だろうか。電車の中から釣り堀があったのを覚えている。

しかしその釣り堀ですら、天然の釣りではない。魚も云わば、人工養殖のようなもの

その為、敢えて釣り堀で釣りをしたいなどという気が起こらなかった。

幼少期から自然と戯れ釣りをしていた私としては、潜在的に釣り堀は釣りと意識していなかったのであろう。

もし東京で釣りを始めるとしても、住む処から釣りができる海まで、約２時間近くかかった。更に道具の問題もあった。

ご周知の如く、東京は住宅事情がよろしくない。釣り道具など保管する場所がない。

道具は田舎にあったが、送ってもらう訳にもいかなかった。されど新品を揃えるだけの労力と金もない。

結局私の釣り人生は、この時点で小学校までだったと云える。敢えて釣りを再開するきっかけもなかった。

社会人となり、新潟に赴任

大学時代も釣りを再開する機会がなかった私は、社会人としての第一歩を新潟で始めた。

結論を述べれば、新潟に約１年半ほど居たが、新潟でも釣りとは縁がなかった。

新潟と云えば「釣り処」と思う人がいるかもしれない。

処が赴任先の新潟には全く土地勘がなく、おまけに一人暮らしで縁者、友人、知人など一人もおらず、自ずと休日は体を休めるか、掃除洗濯をするしかなかった。

そんな状態の為、釣りなどする余裕など全くなかった。

今考えれば、勿体ないことをしたと思う。

新潟を離れた後、全国各地の釣り情報を調べた際、新潟は全国でも有数な釣り場が数多く存在することを知った。

もし今後訪れる機会があれば、是非釣りをしてみたい。

つりを再開したきっかけ

私が人生で釣りを再開したきっかけとは、意外にも失職して故郷に帰った時。

過去のブログで何度か述べたが、私は最初の就職に失敗した。

理由は色々あるが、今回はその話題がメインでない為、省略したい。

何はともあれ、私は仕事を辞め、生まれ育った故郷に戻った。

故郷に戻った私は暫くは何もする気がおきず、俗にいう「ぶらぶら」していた。

実はその時、何故か忘れていた釣りという遊びを思い出し、無性にしたくなった。

理由を考えた。その答えを敢えて綺麗な言葉で述べれば、

と推測した。

今ブログで書いていても、改めてそうだったと認識した。それと同時に、

という気持ちもあったと思う。

おそらく、本音は後者だろう。更に帰郷した影響も大きい。

子供頃の遊びで大人になってもできる遊びと云えば、当時は「つり」しかなかった。

今でこそ幼少時、沢山の遊びがあるかと思うが、私の時代はやはり、「つり」だった。

再開して分かったが、釣りの良さは当時買ったもの（道具）が時を経てもそのまま使えるということ。

若干使えないものもあったが、最初から一式揃える訳でなく、足りないものを補うだけですぐに再開できた。

実に１０年以上ブランクがあった後の再開。多少勘が鈍っていたが、数回通うにつれ、勘を取り戻した。

再開した当時の感想は、やはり「面白い」に尽きた。これほど面白い遊びを１０年以上していなかったのが不思議に思われた。

しかし帰郷して４か月後、目出度く再就職が決まり、その後は再び釣りとは縁の遠い人生を過ごすことになった。

何故なら私が再就職した先は、今でいう「ブラック企業」だった為。

具体的な説明は控えるが、平日は常勤で営業職。土日は営業に付随した勤務外労働があった。

つまり丸一週間、ほぼ休みなしという職業。当時から週休二日制という制度があったが、殆ど形骸化していた。

此れも過去のブログで何度も述べたが、私が生まれた世代は所謂「団塊二世」。

世代間が最も多く（当時約２１０万人）、進学・就職で苦労した。バブル経済崩壊、リーマン・ショック、コロナ騒動も経験した。

特にバブル経済崩壊後の傷跡が深く、就活で苦労した。

譬え就職できても就職先で不平不満など云えば、「お前の代わりはいくらでもいる」と罵られた時代。

そんな時代背景もあり、当時は「ブラック企業」など、野放し状態だった。

結局その会社も３年半勤め、辞めることになった。当然その間は、釣りなどできる状態でなかった。

二度失職を経た私はフリーとなり今日に至るが、フリーとなった私は益々時間に追われた。

二度目の釣りを再開するのに、約２０年以上の月日を要した。

二度目の釣り再開

前章の終わりに述べたが、長いブランクを経て私が釣りを再開するには、約２０年以上の歳月を要した。

理由はフリーになり、休みが不定期になった事、ほぼ休みがない事。

その為、休みが取れた日は日常の雑務に追われ、釣りなどしている余裕はなかった。

二度目の釣り再開のきっかけは前回と同じで、フリーとして一段落ついた時。

やはり前回と同様、仕事が無くなった時、始めたといってよいだろう。

こう考えれば私と釣りとの関係は、 「私にやることがなく暇な時にする遊び」 と云える。

私と釣りの関係を振り返れば、人生の転換期、或いは人生を振り返る時期にする行為だと認識した。

不思議にも無意識だが「つり」という行為が、私の次のステージに進む為の分岐点となっていた。

おそらく今回もそうなると思われる。それに気づきいた私は、今回のブログを自身の備忘録として綴った。

次に釣りを再開したことで気づいた点を幾つか述べたい。

釣りを再開して気づいたこと

今回釣りを再開して気づいた点を述べたい。あくまでも私の感想の為、参考程度で読んでいただければと思います。

一点目は、生き餌だけでなく、人工餌が豊富

魚を釣る際、昔は生き餌を使用していたが、今は人工餌が充実した。

釣りをしたことがない人は釣りをする際、生きた餌を釣針に掛け、魚を釣るイメージだと思う。

しかし今は生き餌だけでなく、生き餌に似た多くの人工餌が企業から販売されていた。

人工餌が発達した理由は、釣りが嫌いな人には生き餌を掴むのに抵抗がある人がいる。

その為、生き餌を触らなくとも釣りができる人の為に開発されたと云ってよいだろう。

実際、私も使ってみた。やはり生き餌のほうが釣果が上がるという人も要るが、私の感想は「可もなく不可もなし」といった処。

此れは今迄釣り嫌いだった人には、朗報かもしれない。

もう一つの利点は、生き餌のように前日か当日に買わなくてもよいこと。

更に釣りにいった際、餌をその日のうちに使い切らなくてもよいことが挙げられる。

これはどういう事かと云えば、生き餌は今では大概、前日買わなければならない。

何故かと云えば、餌を売っている釣り具店が平日は朝早く営業していない為。

昔から釣りをする絶好の時間帯は、朝夕の「マズメ」時と云われる。

夕方は問題ないとしても朝釣りをする際、店が開いていない。昔は釣り場の近くに、必ず個人で営む釣り具店が存在した。

そのような店は経営者の努力もあり、ほぼ２４時間営業だった。しかし時代の波か、個人で営む釣り具店は、ほぼ絶滅した。

この話は後に詳しく述べるが、２４時間営業している店が無くなった為、生き餌を手に入れる為には前日に大手釣り具店にいき、生き餌を購入する必要がある。

※私が利用する某大手釣り具店では、土曜日は２４時間、日曜日は０：００～２０：００迄営業。

しかし人工餌の場合、常温保存が可能。時間に余裕がある時に購入し、釣りに行きたい時にそれを持ち直ぐに釣りに出かける。

今回釣りを再開した際、私は結構重宝している。釣り場が近くにある為、一度釣り場を確認し、もし釣りをしたくなれば直ぐに釣りをするのが可能。

いちいち釣り具店にいく必要はない。もし餌が残ったとしても、しっかり密封すれば、次にも使える。

生き餌の場合、もし餌が残れば持ち帰っても使いようがない為、釣り場で撒くことになる。

魚にはボーナスかもしれないが、釣り人には何か損した気分になる。それが解消された。

もし釣りを初めて直ぐに今日はダメな日だと分かれば、即中止も可能。精神的にも楽。

二点目は、餌や道具の価格が高い

敢えて高いと表現したが、私が高いと感じるのはやはり、釣りをしていた２０年前と比較した私なりの感覚。

正確な値段ではないだろうが、凡そ約２倍になっているような気がした。

釣りをする為の基本道具は勿論のこと、仕掛けや小物類、前述した餌なども約倍近くに思われた。

餌に関して値上がりしたことは負担に感じた。釣りをしない人には意外に思われるかもしれない。

釣りをしない人としては釣竿、リールが高いと思いがち。

実は長い目で見た時、釣竿・リール等は最初は高く感じるが、一度購入すれば何年も使える。

しかし餌はほぼ毎回釣りに行く度に、毎回購入しなければならない。

この餌代が何気に馬鹿にならない。餌代が安ければ釣り人はおそらく、釣りにいく頻度が増える。

私の子供時代を思い出せば分かり易い。前述したが、子供の頃は今と異なりあまり遊びの種類がなく、大概遊びは釣りだった。

子供にもできた理由は、餌代が安かった為。２００～３００円分の餌を買えば、ほぼ一日遊べた。

子供時代の釣りは一人でいくことは稀。殆どは数人の友人と出かけた。

その為、皆で餌代を出しあえば、大した出費にならなかった。

大人の場合、一人で釣りにいく。一人で行く為、全て自己負担。

釣りを職業としている人ならばいざ知らず、休日に釣りをしたいと思う人にとり、餌代は何気に出費となる。

狙う魚によって使う餌も異なる。例えばクロダイ（茅渟）を狙う際、いくつもの混ぜ餌（集魚剤）、こませ（寄せ餌）を必要とする。

それを一度の釣りで使うとなれば、相当な値段。下手すれば、３,０００～４,０００円になる。

そうなれば、なかなか頻繁にいけない。後述するが、余程懐に余裕がある人でなければできない。

参考までに現時点で一度釣りをするとして、最低６００円以上は餌代として必要ではないかと感じた。

但し今では川釣りはしない為、川釣りは不明。

更に釣りをする際、仕掛けが必要。この仕掛けが結構、曲者。

何が曲者かと云えば、釣りをすれば必ずと言って良い程、「根掛かり」する。

根掛かりとは、釣りをしていて仕掛けが海中の浮遊物、海底の沈殿物、水草、岩礁、堤防の際などに引っかかること。

根掛かりすれば、大抵は仕掛けがダメになる。譬え根掛かりが外れても、針や糸にダメージを喰らう。

ダメージを喰らった針や糸は使いものにならず、交換しなければならない。

暫し私がいく釣り場は防波堤では、必ず一日に一度は根掛かりする。平均というもの可笑しな話だが、一日２回ほど根掛かりする。

当然仕掛けの予備が必要。この仕掛けも釣り具店で価格をみれば、やはり昔と比較して高いと感じた。

仕掛けは今も昔も、殆ど変わらない。仕掛けは変わらないが、値段は大幅に変わっていた。

参考までに２０年前は２００円代で買えた仕掛けが５００円以上していたのには驚いた。

私が子供の頃は仕掛け等、販売していることは少なく、仕掛けに必要なものを買い自作した。

今は本当に便利になったと思う。しかし便利になった分、その対価を払う必要がある。

釣りとは異なるが、日本人の平均年収は約３０年変わらない。ほぼ横ばいか、減少している。

それと比較すれば、久々に釣りを始めた私としては高いと感じるのも無理はない。

つい最近始めた方は、そう思わないかもしれないが。

価格については次章にも繋がる為、次章で詳しく述べたい。

もう一つ話を追加すれば、此れは１点目とも関係するが、人工餌が増えたと同時に擬似餌（ルアー）釣りが広まった。

子供の頃、疑似餌釣りと云えば、主に渓流の魚を釣る為の擬似針と認識していた。

処が今日では、ルアー釣りの人口が増えた。特に若者では主流のようだ。

ようだと述べたのは、私はあまりルアー釣りをしない為。しないというよりは、全くしたことがない。

その為、つい最近まで私はルアーの相場を知らなかった。

ルアーの相場を知ったのは、二回目の釣りを再開する為、釣り具屋にいった時。

新しい釣りの分野を開拓する意味もあり、ルアーコーナーを覗いてみた。その時、やはり価格に驚いた。

釣り具店で売っているルアーを見れば、安いものでも５００円以上はしていた。

大抵は、１,０００円以上はしていたと思う。私が興味を持ったルアーは、１,６００円ほど。

正直に云えば、あまりも高すぎたというのが私の感想。

何故なら前述したように、釣りには必ず根掛かりがある。もしルアー釣りで根掛かった際、ルアーごと台無し。

つまり１,６００円が、海の藻屑と消えることになる。

興味をそそったルアー釣りだが、コストを考え断念した。

逆に言えば、ルアーを製造・販売する業者は、ルアーで利益率アップに繋げたいのだろう。

何かルアー釣りコーナーが、かなりの売り場面積を占めているのが見て取れた。

参考までに、私は１００均の釣りコーナーにて廉価なルアーを発見。

幾つか購入し、試しにやってみた。

すると案の定、その日の中に堤防の捨て石のほぼ同じ処で２度、根掛かりした。

おそらく手前の捨て石か、その側に生えている水草に針がかかった模様。

その後は水草とコンビニの弁当の空が釣れた。

ルアーの動かし方は幾つかのYouTube動画を観て学び、見よう見まねで試したが、結局釣れたのはギンポ一匹だった。

どうやら私にはルアー釣りは向いていないらしい。

投げ釣りで置き竿をして手持ち無沙汰の際、するかもしれないが、メインですることはないだろう。

紛失したルアーが廉価で良かったと感じた。

三点目は、釣り人口の減少

今回釣りを再開して気づいた事として、各世代の釣人が増えたと感じた。

各世代とはつまり、老若男女問わず釣りをする人が増えたということ。

釣り場では家族、女性の釣り人の姿が見られた。

此れは以前では、あまりお目にかかれなかった光景。

嘗て釣りをする人は大概、男性と決まっていた。これ自体はよいことだと思う。

しかし次には話す内容に、私は意外性を感じた。

意外とは、 昔と比べ釣りをする人口が極端に減った こと。

２０００年では釣り人口は約２,０００万人といわれていたが、２０２３年ではなんと約７００万人まで減ったと云われている。

実に約３分の１に減少したという計算。つまり釣りをする年齢層の幅は増えたが、全体の釣り人口は減ったという事実が伺える。

此れも私は、意外に感じた。釣りから大分離れて実感はなかったが、データー的には確かなようだ。

釣り人口が減れば釣り道具の値段が上がるのも、至極当然かもしれない。

年金や保険と同じで、その業界を支える人間がいなければ業界全体を支える為、一人一人負担額が増える仕組み。

しばし当然の流れ。業界を支える企業側も釣り人口が多ければ薄利多売でやっていけるが、釣り人口が減れば値段を上げるしかない。

資本主義の原則とも云える現象。

資本主義の下であらゆる価格は需給で決まる。まさにこの法則が当て嵌まる。

だからこそ前章で話した釣り道具全般の価格アップ、利益率が高いルアー用品の販売に業界が力をいれているのに納得した。

前述したが、今では個人で営む釣り具店が絶滅したのも、此れが原因であろう。

釣り人口が減少した。これが最大の原因。私の周りでも釣り場に近い為、記憶している限り４店舗は存在した。

しかし現在では、全て閉店した。今ではだいぶ離れた大手釣り具店に行かなければ、釣り具が手に入らない。

これは少し寂しい現象。仕方がないと云えば、仕方がないのか。

四点目は、マナーの問題

釣りを再開して今回、一番気になり残念に思ったのは、釣り人のマナーの問題。

これが実は私が最も危惧している問題かもしれない。

具体的に述べれば、釣り場でのゴミ、騒音、立ち入り禁止区域への立ち入り、駐車トラブル、トイレ事情、釣り人同士のトラブル等。

ごく一部の人かもしれないが、一部の人が行ったことで釣り人全体が悪くみられる傾向がある。

私も釣りを再開して、幾つか経験した。その経験した問題をいくつか挙げたい。

一番目についたのは、釣り場のゴミ。

私が同じ釣り場に行くたび、ゴミが増えていくこと。

ゴミの種類で最も多いのは、空のペットボトル。おそらく釣りの最中、飲んだものを捨てたのであろう。

その他はいらなくなった仕掛け類、餌等が入っていた袋、食後の弁当の空・パンの袋、氷が入っていた袋、コンビニの袋など。

中には壊れたリール、折れた竿、いらなくなった道具類などが見られた。

此れは全国どこの釣り場でも問題となっているが、やはり現実を見せつけられたような気がした。

問題の解決は全てそうだが、 一人一人がマナーを自覚し、ゴミを持ち帰るしかない 。

釣り人が自分が来たときよりも、釣り場を綺麗にすることを心掛ける。これしかないと思う。

次は騒音。人気の釣り場や土日などでは、多くの家族や集団の釣り人が訪れる。

大人数の為、ついつい大声で話すことになりがち。偶に釣りはそっちのけで話に夢中になり、大声で話す人々もいる。

集団の為、ついつい楽しくおしゃべりしたくなる気持ちも分かるが、一人で静かに釣りを楽しみたいと思う人には、あまり好まれない行為。

実は私がそのタイプ。私は静かに釣り糸を垂らし魚と会話をして、無意識に自然に溶け込み一体となるのが理想の釣り方。

釣れることに越したことはないが、年を取れば「釣れても釣れなくても」あまり関係ない。

釣りを通して、自然と戯れることが楽しい。今ではそんな境地となった。

その為、あまり近く大きな声で会話されるのは好きでない。

場所を移動できれば問題ないが、土日の朝夕のまずめ時はどうして多くの人が釣り場を訪れる為、一度決めた場所を移動することは難しい。

釣りを経験した人であれば、分かると思う。ひとつの釣り場でも絶好のポイントがある。

そのようなポイントでは人が密集し、おそらく移動するのは困難。絶好なポイントにいけるのは、釣り時が過ぎた頃。

しかしそんな時は、殆ど釣れない。海釣りは特に、潮の流れと時間が重要。

何気に場所取りがトラブルに発展することもある。

基本的に早い者勝ちだが、トラブルになるのは釣る間隔。

私は隣同士は、最低でも約５ｍはあけなればならないと思う。理由として、投げ釣りをする際、それくらいの感覚が必要な為。

私は５ｍでも少ないと思う。しかし自分が気を付けていても、他の釣り人が入ってくる為、防ぎようがない。

此れがトラブルの原因に繋がる。これもやはり、一人一人が自覚して守っていくしかない。

私の偏見かもしれないが、釣りをしていて感じたことは、私もその一人かもしれないが癖が強い人が多い。

ある種の拘りというのだろうか。その為、僅かだが世間の常識からズレている人もいる。

私も何度か経験した。つい最近もあった。私は適度な距離をおいていたが、その間に割り込んできた人が。

クレームをいうもの何か憚れた為、そのままやり過ごしたが、その後、投げ釣りなどの行動を制限せざるを得なかった。

立ち入り禁止への立ち入りは、私も何度か目撃した。目撃したが、当然注意はしなかった。

所詮注意をしても、聞き入れることがない為。聞き入れることのできる人であれば、初めからそんなことはしない。

ただそれだけ。異論はあろうが、結局、公的権限もない私人（公的権力を持たない人）が注意しても、ただトラブルにしかならない。

駐車トラブルとは、人気の釣り場では沢山の人が訪れる。時々、駐車スペースがないことがある。

その為、駐車禁止の場所に無理やり駐車する人がいる。

更に釣り場専用の駐車場であればまだましだが、漁港等で釣りをする際、漁港関係者専用の駐車場や仕事スペースに駐車する人もいる。

漁港は元来、漁業関係者の職場の為、釣りをするのが目的でない。

あまりマナーが悪ければ、その漁港では釣り禁止となる場合もある。そうならない為にも駐車場は必ず遵守しなければならない。

漁港が出た序に述べるが、トイレ事情にも重なる。

釣りをしている際、どうしても避けられないのが人の生理現象。

生理現象が起きた時、漁港関連の建物のトイレを借りるか、設置されている簡易トイレを利用する。

どちらも漁港関係者の好意で使わせてもらっている施設。当然維持費も、漁港側が負担。

これも駐車場と同じで許容範囲を超えれば、使用禁止となる可能性が高い。

因みに私が暫し利用する釣り場は、釣り人専用だがトイレがない。

長時間釣りをする際、苦労する。その為、できるだけ飲食はしない。どうしても喉が渇いた時だけ、水分補給する。

やはり人間として３時間くらいが限界。約３時間が釣りのメドになるは、この辺りかもしれない。

トイレは個人差があり人が生きていく限り永遠の行為の為、解決は難しい。

何度かその場で用を足している人を見かけたが、気になると云えば気になる。あまり見たくない光景。

最後は実際、私が体験・目撃し不快に感じた出来事を述べたい。

昔から感じていることだが、マナーの悪い人は意外にも高齢者が多い。年代的に６０代、７０代の方。

子供時代から感じていたが、年齢層が高くなるにつれマナーが悪いのが目についた。

確かに若い人もいるが、比較的年配に人が多い。あとは家族、年代を問わず、集団できた人たちが平気でゴミを捨てていくケース。

ゴミなど典型的。比較的、若い層ほど持ち帰り、年齢が嵩むにつれマナーがよくないように思われた。

考えが昭和的というのか。長閑で大らかな時代とは異なり、今は環境問題もありゴミ捨てなど厳禁。

黙って見ていれば酒を飲みタバコを吸い釣りをする人ほど、そのままポイ捨てする確率が高い。

持ち帰る人は稀だった。私は酒を嗜むが、釣りをする時は絶対に飲まない。

前述したトイレ事情もあり、又運転する関係で絶対にダメな行為。

私が行く釣り場は車で行けば近いが、歩いていくには少し遠い為、車を使う。又道具の関係もある。

飲酒していた人はその後、どうして帰ったのか甚だ疑問。

もしも飲酒運転をしているのであれば、それこそ古き良き時代の感覚。

昨今では、飲酒運転は御法度。

因みに最近の事だが、私の隣にいた人は私が見ているのに平気でゴミを捨てていた。

私がじっとみていると、その人は逆に此方をにらみ始めた。

つまり、その人は心の中で「ゴミを捨てて、何が悪い」と私にいいたかったのだろう。

挙句に風の影響でその後ゴミが私の処に流れてきた際、頭にきて本当に注意しようかと思った。

私自身かなり高いと云われる年になったが、未だに私より上の年代層のマナーには眉をひそめる時がある。

前述したが、注意しても受け入れられることはないので、そのまま黙視しているが。

つい最近のことだが、釣りをしている際、時々他の人の仕掛けと自分の仕掛けが絡むことがある。

所謂「お祭り」という出来事だが、久しぶりにお祭りを体験した。

結論を述べるが、今回の件は私は全く悪くない。

何故なら私は投げ釣りの際、岸から真っすぐ投げ、潮の流れもなく、仕掛けが流されることもなかった。

一方、私の仕掛けに絡んだ人は、私より約１０ｍ近く離れていた。

私は仕掛けを回収し、餌を取り換えようとリールを巻いていた。巻いている最中、違和感を感じた為、目の前の釣り糸を確認した。

確認した際、私の目の前にウキが浮かんでいるのが見えた。詳しく説明しないが、所謂「ふかせ釣り」をしている人の仕掛けだった。

つまりその人の投げた仕掛けが、私の仕掛けに絡んだということ。

私が最初に投げていた。更に絡んだ人は私の真正面、つまり自分の前でなく、斜めに投げていた。

詳しく理解する為に敢えて述べるが、１４０度は傾いていたと思う。つまりその人は、堤防からほぼ真横に投げていた。

私の投げた仕掛けが約５ｍ付近まで来た時、お祭りを確認した。

その時私はよくあることなので絡まった人の許に近づき、絡みを解消しようとした。

絡んだ人もお祭りに気づいたのであろう。私が近づくと、無言で自分の仕掛けを回収。絡みを確認した。

私が驚いたのは、絡んだ人が次にとった行動だった。

絡んだ人は流石に自分が他人の仕掛けに絡んでしまった、と自覚はあったのだろう。絡んだ仕掛けを外し始めた。

問題は絡みを外したその後の行動。

仕掛けを外した人は私の仕掛けを私に戻す際、「はい」と一言述べたのみで、その後何の言葉もなかった。

つまり言いたいことは、自分で他人の人の仕掛けに絡んでおきながら、「すみません」の一言もなかった。

これは釣り人として最低な行為。徐々に漁港が釣り禁止になるのも分かるような気がした。

自ら犯した失礼なふるまいに、一言の謝罪もないのに私は怒りよりも呆れを感じた。

年齢的に見た目は、殆ど私と変わらない。

こんな処にも釣り人が徐々に嫌われ、釣り場や釣り人が減少している理由だと感じた。

その後私の仕掛けに絡んだ人は、相変わらず私の眼前の少し手前で釣りをしていたが、私とその人の間に人が割り込んできた為、とうとう諦めざるを得なくなった。

割り込んできた人も又、問題があるかと思うが。要するに他人への思いやりが欠けているのであろう。

更にもう一つ。

この出来事も仕掛けが絡んだ同日だが、これも私より年配の方がした行為に私は多少気になった。

それはあまりも私の目の前で釣りをしないで頂きたいということ。

私の道具はその人の足元にあった為、破損の危険があったということ。

どういうことなのか、これも具体的に説明したい。

魚の釣り方に「さぐり釣り」という方法がある。

「さぐり釣り」とは堤防の際近くに仕掛けを落し、さぐり乍ら際に集まる魚を釣る方法。

さぐり釣りで釣れる魚と云えば代表的な魚が、カサゴ・メバル等の根魚。偶に際に生息するカニやイガイを食べにくるクロダイ、シマダイ等が釣れる。

この釣り方は防波堤で釣る際、しばし防波堤を歩きながら釣る人が多い。

今回気になったのが、さぐり釣りをする人。

何が気になったのかと云えば、竿を立てている私の目の前を平気で通り過ぎていくことだった。

目の前の為、当然私の竿と仕掛け、その他もろもろの道具がおかれていた。

その釣り人は私の目の前を何も声をかけることもなく、平気で通り過ぎた。

一番冷や冷やしたのは、私の道具の上を通り過ぎた時。

常識的に人様のモノの上を跨ぐという行為が信じられなかった。

いつ踏みつけられるのではないかと冷や冷やした。

更に釣り人が道具に躓いた弾みで、海中に落ちるのではないかと心配した。

幸い何も起きなかったが、此れも完全にマナー違反。

本人の過失でトラブルが起きるのであれば自己責任だが、私も絡めば後々厄介なことになる。

此方が気をつけていても、トラブルに巻き込まれることがある。できるだけそんなことは避けたい。

折角の釣りを楽しむ為やってきたが、要らぬトラブルに巻き込まれれば、元も子もない。

楽しい釣りが、哀しい釣りとなる。

こう色々書き綴るうちに、何か釣り人口が減っていのも分かるような気がした。

結局、楽しい筈の釣りが楽しくなくなり、不快に感じた時、態々手間暇とお金をかけて釣りをする人がいなくなると感じた。

番外編

マナーとは少し異なるが、近年釣り場で見かけた光景を紹介したい。

結論から述べるが、それは「密漁」。

実際、密漁をして逮捕された人を目撃した。

密漁と分かるポイントは磯や防波堤、テトラポット付近で盥や袋を浮かべ、潜水服か水中マスクをした人。

そういう人は、大抵は密猟者。子供の頃、海に潜り何か魚介類を獲ったことがあると思う。

厳密に云えば漁業権がない限り、全て密漁となる。

今夏、私は何度か密猟者を目撃した。目撃した際、初めは死体でも浮いているのかと勘違いした。

しかしよく見れば、人間が簡単な潜水装備をして海中に潜っているのを発見した。

その時は十中八九、密漁と思った。しかし間違っていれば大変な為、警察に連絡せずそのまま見過ごした。

何度か目撃したが誤解と偏見なく述べるが、日本人の時もあれば、日本人でない時もあった。

後は御想像に任せます。

因みに今夏、密漁を目撃して逮捕されていた人は、日本人でありませんでした。

言葉を濁すが、私の住む田舎でも日本人以外の人が増えました。

釣りを再開した際、私が利用する釣り場も今は日本人だけでなく、日本人以外の姿（大抵は集団）が見られるようになった。

当然文化習慣の違いがあるのだろう。私の感覚では、？と思う行動もある。

私に迷惑さえかけなければと思い、黙って見ている。これ以上は差別と云われる可能性がある為、控えるが。

追加で密漁が摘発された同日時、関連は定かでないが、近くで日本人以外の集団がバーベキューをしていた。

日本人の感覚であれば、普通はそこで（釣り場：防波堤）バーベキューはしないと思われる場所。

私は気になり釣り場が近くの為、翌日その釣り場に行ってみた。

予想通りと云っては何だが、大きな半透明の袋の上から、おそらくバーベキューをした後に出たと思われるゴミが放置されているのを発見した。

偏見と誤解がない為、再度強調するが、前日の密猟者とバーベキューをしていた人との関連は分からない。

更に目撃をしていない為、バーベキューをしていた人がゴミを放置したとは断言できない。

しかしその場所で大量のアルコール、ソフト飲料、おそらくバーベキューをしたゴミが散乱していたことだけは述べておく。

釣りの今後

２０年以上釣りを離れて再開したが、当たり前のことだが、かなり釣り業界が変化していた。

今回、思いつくままを述べてみたが、一番感じたことはやはり、 釣りをする人間に、一人一人の意識に問題があるのだ と、つくづく感じた。

今回述べた事象は、突き詰めれば釣り人個人の資質に直結している。つまりその人の生き様、そのものではないかと。

その人の今迄生きてきた思考・行動・習慣・嗜み・教養がそのまま示される。

少なくなりつある釣り場を維持するのはやはり、釣り人自身が釣り場を守るという意志と同時に、危機感しかないと思う。

傍若無人で釣りをしていたが、実はその行為が自らの首を絞めていると、改めて自覚しなければならない。

私がいま通っている釣り場は、２０年前はよく釣れていた。

しかし今の釣果は、当時の半分以下と感ずる。しかし釣り人の数は昔ほど、然程変わらない。

その現象を考えるに、ある一つの考えに辿り着いた。

それは敢えて海洋資源を管理する側は漁港などの釣り場を禁止する変わりに、ある場所を定め、釣り人を集めているのではないかと。

つまり徐々に釣り場を封鎖する変わりに、釣り人を管理しやすい一定の場所に集めているのではないかと。

皮肉なことだが、釣りをする人が管理する側に一定の場所に集められているという現象。

何か住家を封鎖され、一定の場所に集められている魚と同様な気がした。

後はやはり、環境の悪化と思われる。

それはさておき、私が今通う釣り場は、２０年前に比べ明らかに釣れる魚と種類が変化した。

詳細を述べれば、２０年前に釣れる魚の種類が変化したこと、数が減少したということ。

２０年以上前に釣れた魚が今は釣れず、更に今釣れる魚も、あまり数が釣れないということ。

これは明らかに潮の流れと環境変化に関連している。

相対的に云えば、あまり魚が釣れなくなったというのが私の感想。

昔はサビキ釣りをすれば、アジが入れ食いだった。

しかし今はサビキの仕掛けを投入しても、一度に一匹釣れるかどうかのレベル。

サビキの仕掛けは大概、５～６本の針でアジを釣る方法。運が良ければ全ての針に魚がつくことがあった。

しかし今ではせいぜい２匹か３匹が関の山。明らかに釣れなくなった。

魚が釣れない為、釣りに興味が湧かず、釣り人口が減る。

今はまさに負のスパイラルに陥っているような気がした。

何か釣りはなくなりはしないが、将来的に縮小する産業だと意識せざるを得なかった。

理由は今迄述べた通りだが、私が一番感じるのはやはり、子供の頃の遊びと云えば「釣り」しかなかった。

処が今では幼少期から、多種多様な遊びができるようになった。

ネット等のオンラインゲームなど、典型的。外出することなく、家で遊べる。

昔も家で遊ぶ趣味は存在した。例えば漫画、プラモデル等。しかし具体的に名を挙げた両者の遊びすら、嘗ての輝きはない。

漫画は明らかに電子書籍、ネット、ゲーム等に喰われた。

既に漫画は卒業したが、今でも漫画本を買っている子供がいるかどうか分からない。

プラモデルも同様。昔は近所に、個人で営む模型屋が存在した。

現在ではプラモデルを買おうとすれば、大手家電量販店に付随する玩具コーナーにいかなければお目にかかれない。

都会は別だろうが、在住する田舎ではそのような状況。

こうして考えれば釣りと同様、プラモデルを作る子供はあまりいないのではないかと推測する。

いつ行ってもプラモデルコーナーにはあまり人がいなく、私の様な嘗て子供の頃、プラモデルを作っていたであろう中年男性がチラホラいる程度。

今回釣りに関するブログを書いていたが、昔やっていたが、今はやらなくなった遊びが数多く存在することに気がついた。

実は釣りと同じで子供の頃、無性にやりたいと思っていたが、知識とお金、機会がなくできなかった遊びをつい最近始めた。

それは、ラジコンカー。

ラジコンカーは私の子供の頃は高嶺の花で、持っているだけで子供の間ではスターになれた。

話を戻すが、改めて思うが釣りは時間とお金がかかる趣味と感じる。

大概趣味は時間とお金がかかるものだが、釣りは特にそう思う。

お金をかけ、道具を揃える。時間をかけ釣り場に、公共機関・車・バイク・自転車等で出かける。

釣りに出かける日（休日）が、決して釣り日和とは限らない。何故なら、自然を相手にしている為。

譬え釣り日和でも、必ずしも釣れるとは限らない。釣れると期待を込め出かけたが、全く釣れない日もある。

これは素人、ベテランに限らない。

海釣りは川釣りと違い、ベテランよりビギナー（初心者）の方が釣れることもある。

釣りが敬遠されるもう一つの理由に、仕掛け・道具をセットする手間と同時に、餌・魚などの匂いがある。

確かに餌や魚の匂いが気になることがある。車の中で道具等を放置しておけば、匂いが籠る。

此れも現代人に敬遠される所以であろう。

改めて述べるが釣りはなくなりはしないが、今後拡大するのが難しい業界と云える。

少子高齢化の影響もあろうが、私の子供の頃のように活気を取り戻すのは、ほぼ不可能。

本当に私達の世代が最後の世代だと思う。その後は徐々に衰退していくのではないかと予測する。

しかし私は生きている間は、僅かばかりでも釣り業界に貢献したい。

理由はおそらく、私の人生で最初で最後の趣味になると思われる為。

今後、釣り業界が再び活気を取り戻すこと。釣り人のマナー向上が実現することを期待したい。

（文中敬称略）

追記

その後、何度かルアー釣りに挑戦したが、やはり根掛かりという問題が必ず発生した。

酷い時など、投げた最初の一投目に根掛かることもあった。

当然ルアーは回収できず、そのままロス。これは精神的にも財布的にもきつい。

若い世代は、よくルアーのみでやれると感心した。殆ど若者の集団を見れば、全員ルアー釣りだった。

餌釣りでの投げ釣りをしているのは、大概私や上の世代のように思われた。

餌釣りをやっている若者等、殆ど見たことがない。ウキ釣り自体、珍しいかもしれない。

笑い話だが、ルアー釣りをして、前の釣り人が根掛かりした道糸とルアーが釣れたことがあった。

回収したルアーはエギと呼ばれ、イカを釣る際、使われるルアーの模様。

今度ためしに使ってみようかと思う。