今年、一年を振り返り 2022年版
早くも、この時期がやってまいりました。早いもので、既に暦は2022年を終え、2023年を迎えようとしています。
毎年思いますが、年々としを取るにつれ、何と一年が過ぎるのが早いのかと思う次第です。
それでは私なりに感じた、此の一年を振り返りたいと思います。
目次
何故か真っ先に浮かぶ言葉。それは
この一年、日本国内、世界各国、色々ありましたが、先ず初めに皆さんが思い浮かぶ事は、「物価高」ではないでしょうか。
この物価高はこの数年、感じられましたが、今年は特にそう感じられたと思います。
この数年、身の回りの物の値段が、徐々に上がっていましたが、今年一年は顕著に感じれたと思います。
来年は更にインフラ関係の価格が、上昇する気配です。
一般の嗜好品、贅沢品と呼ばれる物であればまだしも、明らかに全国民の生活に直結するインフラ関係の値段が上がるのは、かなり生活に負担を強いられる結果となります。
此れは殆ど、拒否する事ができないシロモノ。今後、注意が必要かもしれません。
有名な話ですが、ここ30年近く国民の平均年収が上がっていないのは、OECD(経済協力開発機構)内では、日本ぐらいです。
2020年の資料に因れば、日本は世界で22位です。
21位はイスラエル。23位はスペインとなります。24位はイタリアです。
G7では、日本とイタリアがTOP10すら、入ってません。当に凋落国と云えるでしょう。
次に、何故このように凋落したのか、私なりに意見を述べたいと思います。
尚、先にお断りしますが、次章からは敬称略で話したいと思います。
日本の凋落の原因、それはやはり
日本が衰退した理由、それはやはり「政治」に尽きると思います。
所詮、真っ当な意見を述べても、それを決断して実行できるのは、政治家しかいません。
中世の戦国時代であれば、強いリーダーが強権を発揮し、自らの国で政策を行えるかもしれませんが、近代社会である現在、近代国家(議会)が存在します。
議会が存在するのであれば、当然、議員がいます。その議員が議会で政策を立案、提起、議論、決定、実行します。
結局の処、国民は議員に国の将来を委ねるしかありません。
「その議員を選んでいるのは、国民だ」言われれば、元も子もありませんが。
一旦、置いときまして、国民に政策を任された政治ついて、いろいろ指摘します。
ここ30年以上の日本の政治、それは迷走
先程、30年近く日本の平均年収が上がっていないと述べましたが、それと同じくしてあまり変わっていないのが、実は日本の政治。
一言で表すとすれば、それは「迷走」。
最近聞かれなくなりましたが、以前「失われた10年」、「失われた20年」という言葉がしばし、マスコミを賑わせていました。
最近使われなくなったにはおそらく、今も継続しているからだと思われます。
いつから続いているかと定義すれば、1990年のバブル崩壊を指していると想定されます。
現在が2022年の暮ですから、1990年から計算すれば、軈て32年が経過しています。
この数字を見れば、凡そ日本の平均年収が上がらなくなった年月と変わりません。
此れを鑑みれば、やはり政治と経済は両輪で動く、又は動かなければならない(機能)事がはっきりします。
その間、日本の政治家は一体、何をしていたか?
結論を述べれば、それは「迷走」。凡そ30年以上、迷走を繰り返しています。
バブルが弾けた1990年代。戦後、自民党が初めて政権の座から滑り落ちました。
最も、滑り落ちたと云っても、自民党から離脱した人間が当時の野党と連合。
連合政府という形で、総選挙に勝利しました。
処が総選挙後、間もなく連合政権が瓦解。当時の社会党が政権から離脱。
離脱後、野党であった自民党の連合。そのまま自民党は再び、政権与党に返り咲きました。
其の後は、離合集散の繰り返し。
その係争中、当然国民の計り知れない処で行われ、国民は置き去りにされました。
政治家が権力闘争に明け暮れている中、政治は迷走。
重要な政策は棚上げされ、時間だけが過ぎました。
そのツケが今に至る迄、続いているのが現状です。
この頃20代だった世代は、第一次就職氷河期にあたり、そのまま正社員になれず、非正規雇用のまま40代後半~50代前半を迎えました。
運が悪い事に、この世代が最も同世代の人数が多く、高校受験、大学受験、そして就職と割を食った世代となります。
今この世代が年金などの多くの社会保障を支えてきました。
もう間もなくこの世代が現役を終え、老後を迎えようとしています。
今ですら足りない現状で、この世代が老後を迎えるとなれば、現状より悪化するのは、火を見るより明らかです。
だからこそ強調しますが、この世代が古き良き日本が右肩上がりの時代のような生活を送る事ができたならば、今の日本の状況は少しはマシになっていたと想像します。
処が実際、当時の政治家は政権闘争に明け暮れ、国民など見向きもしなかった。
此れが当時の社会状況だったと云えるでしょう。
参考までにその政権闘争中、常に中心にいた人物がいます。ほんの数年前まで、政局に影響を与えていました。
名前こそ挙げませんが、80年後半~90年前半、当時自民党で最年少の幹事長だった人物。
そう指摘すれば、勘の鋭い方であればおそらく、察しがつくと思います。
世の中、破壊の後には必ず創造がありますが、この人物は何か破壊が目的で、創造は全く無かったと思います。
其の後の政治
バブル経済が崩壊。そのツケを払わされた90年代が終わり、日本は2000年を迎えました。
しかし新世紀を迎えた日本だが、相変わらず小手先だけの政策を実施するのみで、根本的な政策はなく、只時間と労力を浪費しました。
短命政権が続き、政権の盥回しといわれたが、中には長期政権だった小泉内閣、安倍内閣なるものも存在した。
だが所詮、日本を大きく変化させるうねりにはならなかった。
その間の2009年、再び非自民の民主党政権が誕生するが、これも政権与党となるも迷走を重ね、僅か3年あまりで政権の座から滑り落ちた。
民主党も自民党と同じく、僅か3年あまりの政権下で総理が3人誕生するという、短命政権で終了した。
こうして眺めてみれば、結局日本も政治も約30年前とやっている事が、ほぼ同じと云う事が判明する。
日本が迷走している間、それを尻目に世界はどんどん先に進み、遂に日本は凋落、衰退国家となってしまった。
過ぎてしまった時間というものは、取り戻せない。時計の針は戻せない。此れが私の偽ざる感想。
前述した40代後半~50代前半世代は、もう時間を取り戻す事はできない。
以前ブログで何度も述べたが、この世代は「失われた世代」、「見捨てられた世代」、「報われない世代」、「犠牲世代」。
いつも述べますが、私が丁度この世代に当たる。
一年一年、歳を取る毎に、犇々と感じる。
現在の岸田内閣は
そして話は現在の岸田内閣に移りますが、此れも結論から述べれば、古き良き時代だった「昭和の政治」を、そのまま踏襲しているに過ぎない。
しかし岸田内閣の致命的な部分は、右肩上がりだった政治は、現在の右肩下げりの日本には、全く通用しない。
つまり「時代錯誤」。
古い昭和の政治を、未だ続けていると断言できる。
元号はとうの昔に昭和を終え、「平成」を過ぎ、現在は「令和」。
それにも拘わらず、相も変わらず日本が繁栄していた時代の政治を繰り返しているのが、日本の凋落を続けている原因の一つ。
もう古すぎる。その一言に尽きる。
総選挙から一年以上経過するが、岸田政権の成果と挙げろ云われれば、おそらく誰も具体的な例を挙げる事ができない。
つまり、かつて昭和は政治が別に何もしなくても経済が繁栄。
当時冷戦下、日本は米国の傘の下、ぬくぬくと成長する事ができた。
それが1991年、ソ連が崩壊。ポスト冷戦を迎えるに至った。
時を同じくして、日本はバブル経済が崩壊。当に上記に述べた時期と重なる。
実際、岸田内閣が進めようとしている政策
現在、岸田内閣が進めよとしてる政策を見つめれば、それは「増税」。
あらゆる分野における、増税と云える。
岸田内閣政権下、立案、検討されている政策全ては、見直しと云う名の下の増税。
主に社会保障費の切り詰め、縮小と断言できる。
具体例を挙げれば、年金支払の延長の検討。後期高齢者医療保険の見直し。高額医療費の見直し等。
これらの政策は、今迄使っていた税金の切りつめ。国民生活の切り詰め。
今迄に増えた、更に増える高齢者を見越した、政策の見直しと云う名の「改悪」。
更に増えると云うのはつまり、前述した40代後半~50代前半の世代を指す。
繰り返すが、この世代が現役時、あらゆる社会の根幹を支えてきた。
その世代が間もなく、現役を終えようとしている。
現役を終えた後、頼りになる収入は、各年金に他ならない。
その年金や社会保障費がカットされれば、いやでも働かざるを得ない。
前政権だった安倍内閣が、生涯現役と唱えていたのも、何か頷ける。
その安倍元総理も、今年7月の参議院選挙の遊説中、奈良にてテロに遭遇。生命を終えた。
私もその時は驚きのあまり、思わずブログで言及した。
しかし人間とは恐ろしいもの。月日が経つと、不思議と心の整理がつき、既に過去の出来事と認識する。
以前歴史のブログにて述べたが、どんな人間も大きな歴史の流れを見れば、小さな存在に過ぎない。
歴史的役目を終えれば、不思議と歴史の表舞台から姿を消す。此れは紛れもない事実。
まだ評価するには日が浅いが、おそらく元安倍総理も歴史的役目を終え、歴史の闇に消えたと思われる。
果たしてそれは何かは、凡人の私には分からないが。
来年の見通しは?
こうしていろいろ今年を振り返るに、「来年の見通しはと聞かれれば」、それはやはり「分からない」。
全くの「五里霧中」と言わざるを得ない。
毎年、同じ事を述べているようだが、やはり不明というのが本音。
だが確実に云える事は、今年よりも更に来年は状況は悪化するだろうと予測がつく。
何故なら、一向に良くなる兆しが見えないため。此れは誰も目にも明らか。
良い兆し、材料が見当たらない。
逆に悪くなるのを予測すれば、平均年収は上がらないが、物価は益々、上昇するのが分かる。
この現象は中学時代の社会科で習った、「スタグフレーション」。
賃金は上がらないが、物価は上昇する。まさにこの現象。国民は今、身をもって体験している。
皮肉を込めて述べれば、初めて経済用語を理解したような気がする。
今回アイキャッチで使わせて頂いた画像は。2022年が終わろうとしているが、その先の2023年の日本は、まさに先が見えない霧の中の状況を示している。
その意味を込め、今回使用させて頂いた。
自然は一年一年、サイクルがあり、毎年その繰り返し。
人間は生きていく限り、一年一年、歳を取る。つまり一年一年、老化する。
人生の大半を終え、間もなく老齢と云われる時期を迎えよとしている自ら、一年を振り返った際、ふとそんな考えが頭を過った。
(一部敬称略)
追記
今回改めてブログを見直した際、約1年半前に述べた事が加速し、現況は益々悪化を辿っている。
自らの予測で的中した事は、岸田内閣による、増税に次ぐ、増税。
現在国民は社会保障費、税金などと合わせると、収入の約50%を納税している事になる。
これは当に江戸時代末期の様相に近い。江戸時代末期は凡そ、「五公五民」だった。
その結果、「一揆・打ちこわし」が勃発。其の後、幕府は崩壊した。
どの時代も人間、食えなくなれば暴動。幸い日本では、暴動はないかもしれないが、日本社会の崩壊は近いかもしれない。
そう思う、今日この頃。
(令和6年5月中旬)