まもなく改元。新元号「令和」に因み、昔よく訪れた「伊勢神宮」について

  • まもなく改元となり新元号「令和」になりますが、新元号にちなみ、昔よく訪れた伊勢神宮について述べたいと思います。

 

「お伊勢さん」「大神宮さん」と親しく呼ばれる伊勢神宮は、正式には「神宮」といいます。
神宮には、皇室の御祖先の神と仰ぎ、私たち国民の大御祖神おおみおやがみとして崇敬を集める天照大御神あまてらすおおみかみをお祀りする内宮ないくう皇大神宮こうたいじんぐう)と、
衣食住を始め産業の守り神である豊受大御神とようけのおおみかみをお祀りする外宮げくう豊受大神宮とようけだいじんぐう)を始め、14所の別宮べつぐう、43所の摂社せっしゃ、24所の末社まっしゃ、42所の所管社しょかんしゃがあります。これら125の宮社全てをふくめて神宮といいます。

 

伊勢神宮HPより抜粋

 

何やら説明文章を読むだけでも、厳かな雰囲気が伝わってきます。伊勢神宮は日本人の総氏神として昔から日本人に親しまれた事は間違いないようです。

江戸時代のお陰参り、「十返舎一九」の「東海道中膝栗毛」の弥次喜多道中、幕末の「ええじゃないか」踊りでも有名です。

それ程、日本人の心に密接に関係しているのでしょう。

 


 

冒頭で書きましたように、私自身も以前は仕事、私用でよく訪れたものです。
仕事と言いますのは、以前旅行会社に従事していた時期があり、添乗業務で暫しお客様をお連れし、訪れました。

今は業界を離れましたが、私用で何回か訪れています。若かりし時、夜通し運転そのまま朝、神宮(内宮)の駐車場につき、参拝したものでした。懐かしい思い出です。今ではめっきり体力が衰え、到底できませんが。

伊勢神宮は内宮と外宮に分かれています。有名なのは内宮ですが。旅行会社時代も内宮はいきましたが、外宮は時間の都合もありカットされる事があります。

やはり外宮に比べ、内宮の方が見処が多いからでしょうか。しかし本来、外宮から参拝するのが正しいのですが。

 


内宮にて

内宮駐車場から歩けば先ず目に入るのが、大きな鳥居。TV、写真等でご覧になった方も多いと思います。俗界と聖域を隔てる境界線とも言える存在です。

鳥居をくぐれば、聖域に入る為の「五十鈴川」にかかる「宇治橋」を渡ります。その橋の上から眺める景色がまた素晴らしい。今後いかれる方は是非、ご覧ください。まさにこれから神の領域に入るという実感が湧くとおもいます。

 宇治橋からの眺め(写真:個人撮影)

宇治橋を渡りますと、そこは既に聖域。独特の雰囲気があり、心が澄み清められる心地です。何か心の琴線に触れとでも言うのでしょうか。
初めて訪れても、どこか懐かしいさが漂う気持ちがします。

 

そこから「正宮(皇大神宮)」まで歩きます。砂利道となっていますが、歩き辛いという事はありません。途中の神苑がまた素晴らしい。

見事に剪定された松、堂々と茂った木々の数々。更に歩くと、「火除橋」があります。橋を渡れば、「手水舎」。此方で手と口を清めます。

 
手水の作法
手水の作法
①右手で柄杓を持ち、先に左手を清めます
②次に左手に持ち換え、右手を清めます
③再び右手で柄杓をもち、左手で水を受け、口を漱ぎます
(口は直接、付けません)
④改めて左手を清めます
⑤残った水で柄杓の柄を洗い、元に戻します。
 

 

その後は第一の鳥居を抜けます。鳥居をぬければ「五十鈴川手洗場」があります。心身ともにお清めできます。此処では川が目の前にあり、絶景です。橋の上から見ると違った趣の景色が、ご覧になれます。お試し下さい。

この場所でしばらく時間を忘れ、佇む事が出来るかもしれません。それ程、心地よい場所だと思います。

 五十鈴川御手洗場にて(写真:個人撮影)

五十鈴川御手洗場を後にし、第二鳥居をくぐれば、ご正宮まであと僅か。
途中、神楽殿、風日祈宮など在りますが、今回は割愛します。

道なりに歩き続ければ、石段が見えます。いよいよご正宮に到着まじかです。
この石段から先は写真、ビデオ撮影は禁止となっていますので、ご注意下さい。

 

石段を登れば、ご正宮は目の前です。20年の一度の「式年遷宮」で社殿が立て替えられ、平成25年に新しくなっています。ここで目一杯、お祈りをしましょう。

 
参拝方法(二拝二拍手一拝)
①神前に進み、姿勢を正します
②背中を平らにし、腰を90°屈め、2回お辞儀をします
③胸の高さに両手を合わせ、右手指先を下に少しずらします
④肩幅程度に両手を開き、2回拍手を打ちます
⑤ずらした指先を元に戻し、もう一度深くお辞儀をします
 
お祈りをなさればきっと、新元号「令和」の時代、何かのご利益があると思います。私も暫く遠のいているので、できるだけ早く参拝したいと思います。
 

帰路にて

お参りを済ませれば、順路に沿って帰ります。
順路で「荒祭宮」がありますが、その途中に「ふまぬ石」がありますので、ご注意下さい。

石段15段目から16段目あたりの石で、ふめば不幸が訪れると言われています。

 

荒祭宮とは、天照大御神の荒魂をまつる第一別宮です。荒魂とは神が特別な働きをする状態、または神が現れた状態だそうです。

帰路の中頃、「参集殿」があります。無料の休憩所です。疲れた時は、一息しましょう。以前夏にて建物で休憩の時、生き返った心地になりました。

 

近くに池があり、錦鯉などもいて目を楽しませてくれます。きっと良い休憩場となるでしょう。

野外にもベンチがあり、以前訪れた時、鶏が沢山いたのを記憶しています。
人慣れしているとでも云うのか、ベンチに座っていると、餌でもくれるのかと思うのでしょうか。鶏が近づいてきます。その姿が何故か面白い。

厳粛な心もちになった後の、一服の滑稽さとでもいうのでしょうか。鶏の仕草が何か笑えます。

 


 

休憩所を後にして、いよいよ聖域に足を踏み入れた時とは逆に、鳥居をくぐり宇治橋を渡り、名残惜しい気持ちを抱きながら橋の上から再び、五十鈴川を見下ろし、俗界に帰ります。

「嗚呼、よかった。又来たいな。次はいつ来れるだろうか」と来る度、心に思いつつ。

そんな気持ちを抱き渡りきった後、一旦振り返り、大鳥居に別れを告げ、伊勢神宮を後にします。

 

今回の改元祝賀により、10連休になります。皆様、予定は既にお決まりでしょうが、流石に10日全て予定が詰まっている方は、少ないと思います。

もし近郊などで日帰り等が可能であれば、お出かけなさっては如何でしょうか。宿泊は流石に今からでは難しいかもしれませんが。私が若い時は、高速SA,PAの車中で夜を明かし、旅をしたものでした。

皆様、お出かけの際は事故、お怪我のないようくれぐれもご注意下さい。

 


番外

①伊勢神宮参拝後、お隣にある「おかげ横丁」がお勧めです。江戸時代のお伊勢参りの頃の様子を再現した町で、お土産屋も立ち並び、とても良い雰囲気を醸し出しています。見るだけでもとても興味が湧くと思います。

お店側にすれば、見てるだけでなく、お土産買って下さいといった心境でしょうが。

観光客側も面白く、お土産に気を取られ、先程まで厳かな心など、何処かにいってしまい、お土産漁りに夢中になるかもしれません。

 

②時間がある方でしたら二見浦の「夫婦岩」がお勧めです。車で約20分ぐらで行けます。私は伊勢神宮に行けば必ず、二見浦にいきます。写真と撮るには絶好のポイントです。

 二見浦夫婦岩(写真:個人撮影)

駐車場
近くに無料の駐車場(二見浦公園無料駐車場15台、42号線沿い音無山駐車場20台、計二か所)もありますので、歩いて夫婦岩まで行きましょう。

 

散歩をするには、丁度良い距離です。晴れていれば、潮風がとても心地よく感じられます。以前5月の連休で訪れた際、太平洋側という事もあり、あまり寒くは感じられませんでした。

夫婦岩付近にカエルの彫刻が所々に見られます。二見興玉神社の鳥居付近に国歌の歌詞にもあります、「さざれ石」があります。宜しければ、ご覧下さい。

 さざれ石(写真:個人撮影)

 


以上が私が思いつくまま、簡単に述べてきました。ご興味が湧きましたら、一度お出かけなされば宜しいかと思います。

今では昔と違い、スマホ、ノートPC、タブレットがあれば旅先でも詳細に調べる事ができます。本当に便利な世の中になりました。私が旅行屋時代は、添乗員の勘と経験がモノを言った時代でした。これも時代の流れでしょうか。

新元号に因み懐かしい思い出を述べてきましたが新時代を迎え、皆様に「幸」ある事を願います。よい連休を。

(文中敬称略)